ビジネス実務マナーチェック!…⑰

「ビジネスマナー」は、社会人が企業で働くうえで必要とされるマナーの総称。

相手に対して「不快な思いをさせない」「迷惑をかけない」ために必要不可欠なビジネスマナー。

あなたはどのくらい知っていますか?

リス太くんと一緒に「ビジネス実務マナーチェック!」で問題を解きながら、ビジネスマナーを身に着けていきましょう!

ケース① 退社する時のあいさつ

(K君が退社する準備をしている)
K君、お疲れ様。いま帰るところ?
うん。ちょっと残業になっちゃったんだけどね。
ところでリス太君。ボクが退社する時のあいさつについて、いつも心がけていることがあるだ~。
ちょっと聞いてくれる?
いいよ~。どんなことだい?

 

ケース…①

K君は、退社する時のあいさつについて、日ごろから心がけていることがあります。

次の5つの中から、不適当と思われるものをひとつ選びましょう。

  1. 残業して退社する時に会ったビルの警備員や清掃スタッフに「お疲れ様です」とあいさつする。
  2. 残業している同僚より先に退社する時には、同僚に「お先に失礼します」とあいさつする。
  3. 仕事を終えて退社する上司に、「失礼いたします。お疲れ様でした」と立ち上がってあいさつする。
  4. 事を終えて退社する先輩から「お先に」とあいさつされたら、「どうぞお先に。お疲れ様でした」とあいさつする。
  5. 先輩が忙しそうにしていたら、退社のあいさつをする前に「何かお手伝いできることはありませんか?」と一声かける。

ケース② はじめてのプレゼンテーション

うう~、緊張するなぁ…。
K君、どうしたの。そんなに緊張して。
リス太君!
実はこれから一般の人をお招きして、ボクが新商品のプレゼンテーションすることになったんだ。
プレゼンテーションすること自体はじめてだし、緊張しまくりだよ…。
それは大役だね!
でも任されたからにはしっかり努めないとね。
そうなんだよ~。
だから先輩からいろいろとアドバイスをもらったんだ。

 

ケース…①

新人のK君は一般の人を招いて、新商品のプレゼンテーションすることになりました。

次は、K君が先輩から心がけとしてアドバイスされたことです。

次の5つの中から、不適当と思われるものをひとつ選びましょう。

  1. 両手を使い、ジェスチャーなどを交えるとメリハリがあって良い。
  2. 話し方の調子に強弱や抑揚をつけると聞きやすい。
  3. イラストや写真、グラフなどを使うと理解しやすい。
  4. 時々は聞き手を見回すと、、どれくらい興味を持っているか確認しやすい。
  5. マーケティング用語やカタカナ語をたくさん使うと分かりやすい。

ケース③ 「気が利くね」

むふふふふ…。
なんだか嬉しそうだね、K君。
いいことがあったの?
さっきね、係長から「K君は気が利くね」って言われたんだ~。
日ごろから心がけていることをやっているだけなんだけどね。
なるほどなるほど。例えばどんなことかな?

 

ケース…①

K君は、係長から「君は気が利くね」と言われました。

次は、K君が日ごろから行っていることです。

次の5つの中から、不適当と思われるものをひとつ選びましょう。

  1. 係長が会議中でも、得意先から係長あてに急ぎの電話が入った時は、係長にメモで知らせている。
  2. 係長が出席した会議や課長との打ち合わせの資料は、係長に勉強のためのコピーをもらいたいと言っている。
  3. 係長と得意先へ出かける時は、資料などはK君が持っている。
  4. 係長と取引先へ出かける時、経路が複数ある時は、乗り継ぎの時間を調べておいて、電車の待ち時間を少なくしている。
  5. 係長と得意先にお歳暮の菓子折りを届ける時、菓子折りは応接室までK君が持つが、渡す時は係長から渡してもらっている。

回答・解説

ケース① 答え【D】

「どうぞお先に」の言葉が不適当。「どうぞお先に」は、あとから来た人に先を譲る時の言葉なので、使う場面が間違っています。この場合は「お疲れ様でした」だけでよい。

ケース① 答え【E】

マーケティング用語は専門用語。相手が業界関係者ならいいですが、一般の人が相手なら注意が必要です。マーケティング用語やカタカナ語をたくさん使用すると、分かりにくくなります。言葉は分かってもらう事が前提。先輩がこのようにアドバイスしたのは不適当ということになります。

ケース① 答え【B】

A.係長が会議中でも、得意先から係長あてに急ぎの電話が入った時は、係長にメモで知らせている。:YES
まず、相手の方に「申し訳ございません。あいにく〇〇(係長の名前)は会議中でございます」とお詫びし、何時ごろ会議が終了するかを伝えます。その上で、急ぎだと言うことであれば、係長へ早急に連絡しなければならない事があるということ。一旦電話を切って折り返し電話をかけることを伝えるか、急いで会議中の係長にメモで知らせる必要があります。

B.係長が出席した会議や課長との打ち合わせの資料は、係長に勉強のためのコピーをもらいたいと言っている。:NG
係長が出席した会議や課長との打ち合わせ資料は、K君の仕事の参考になることもあるかもしれません。しかし、その内容によっては、K君が見てはいけない機密的な内容もあります。よって、勉強のためとは言え、コピーをもらうなどは不適当ということになります。

C.係長と得意先へ出かける時は、資料などはK君が持っている。:YES
上司に同行して出かける時は、一番年齢が若い人、つまり「勤務経験が一番少ない人が世話役になる」のが社会人としてのルールです。上司や先輩は、口に出しては言いませんが「若い人が率先して動く」ことが大切。荷物や資料を持つことを上司や先輩に任せてしまうと「社会常識に欠けた人」と取られてしまいます。「資料(荷物)をお持ちします」と率先して行動しましょう。

D.係長と取引先へ出かける時、経路が複数ある時は、乗り継ぎの時間を調べておいて、電車の待ち時間を少なくしている。:YES
【C】同様、上司と出かける時は、新人が世話役になります。電車やバスなど、乗り継ぎが複数ある場合、一番時間のロスが少ないルートをあらかじめ調べておき、このルートで取引先まで行くがよいか、を上司に確認しておくのがよいでしょう。

E.係長と得意先にお歳暮の菓子折りを届ける時、菓子折りは応接室までK君が持つが、渡す時は係長から渡してもらっている。:YES
【C】同様、取引先へ着くまで荷物や菓子折りを運ぶのは、新人の役割です。しかし、実際に菓子折りを渡すのは、「会社の顔」として訪問した上司(係長)の役割。K君は、紙袋から菓子折りを係長に渡し、係長から取引先の方へ菓子折りを渡していただくのが正解です。

よって、【E】が不適当

 

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