認知行動療法講座「コラム法まとめ」

認知行動療法講座

前回は、サンプルを使って、根拠と反証から適応的思考を作る練習をしました。

今回は、ここまでのプログラムでやってきたことを復習しつつ、自分自身のコラムを作ってみます。

コラム法まとめ

第1のコラム:状況
第1のコラムには、気持ちが動揺したりつらくなったり不適切な行動をしたりしたときの状況を書き込みます。
5W1Hを意識して、可能な限り具体的に書いてください。

第2のコラム:気分
第2のコラムには、そのときの気分や感情を書き込みます。
この時、文章ではなく、「不安」「落ち込み」「イライラ」などのように、一単語で表現できる言葉を挙げるようにしてください。
また、その感情がどれくらいの強さなのか、100%を最大とした数値で書いておきましょう。

第3のコラム:自動思考
第3のコラムには、第2のコラムに記入した気分(感情)を体験した瞬間の自動思考を記入します。
第1のコラムの状況において、その気分が浮かんできたのはどう考えていたからか?と分析してみると良いでしょう。

自動思考のチェック
ネガティブな気分を浮かべる原因となっている、考え方の歪みを探して見ましょう。
特徴的な10種類の考え方のクセが当てはまらないか、確かめてみる必要があります。

第4のコラム:根拠
第4のコラムには、自動思考を裏付ける事実を書き出します。
ここではあくまでも事実だけを書き出すようにして、相手の心の中を読むような勝手な思い込みや事実の解釈は避けるようにします。

第5のコラム:反証
第5のコラムには、自動思考と矛盾する事実を探して書き出します。
「他の人に対してであったらどうアドバイスするか?」「過去に同じような体験をした時はどうだったか」などといった考え方の他、認知の歪みを元に探してみるのも有効です。

第6のコラム:適応的思考
第6のコラムには、第4のコラムと第5のコラムに書き込んだことがらを利用して、自動思考に代わる柔軟で現実的な考えを書き込みます。

第7のコラム:心の変化
最後の第7のコラムには、考え方を変えてみて感情や気持ちがどのように変化したかを書き込みます。
そこで気持ちが楽になっていれば新しい考え方が役に立ったということがわかり、そうした考え方をまたこれからもしていけばよいということになりますし、あまり変化が見られない場合には、また別の考え方や見方ができないかと考えてみることができます。

 

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