就活SST「逆ピラミッドで”返答”する」

新聞読解「自販機は心つかむ「小売店」」

以下、記事の要約です。

自動販売機が最先端の技術で進化している。

伊藤園は人工知能(AI)を活用して利用者の表情を解析、気分に合った商品を提案する実証試験を始めた。

日本コカ・コーラはアプリと連動したデジタル自販機に注力。

攻めの販促に余念がない。

このテーマについての利用者さんの意見

  • コークオンは面白いアプリだと思った。
  • 本当に何も決めてない人はどれくらいいるのか。
  • 健康食品の販売の方がよいと思った。
  • AIの精度が向上して欲しい。

今後の自販機は消費者の心をつかむ小売店に進化していきそうですね!

就活SST

前回は、逆ピラミッドを2段重ねにし、「リード」と「細目」で理解してもらう方法について紹介しました。

今回は、自分から話す場合ではなく、質問に返答する場合にどのように逆ピラミッドを用いれば良いのか、紹介します。

逆ピラミッドで返答する

逆ピラミッドでの話し方は、相手の質問に返答する時にも有効です。

質問に対して返答する際、気をつけなければいけないのは、相手の質問の本質を把握することです。

例えば、以下の質問文を見てみてください。

「格安航空会社が日本でも本格的に運航を始めました。大変な人気だそうですね。

いまはまだ航空機数は多くありませんが、今後、どんどん便数と路線を増やしてゆくと思われます。

これは大手の航空会社にとって大変な脅威ではないかと思います。

御社も格安航空会社に出資していることはもちろん理解していますが、大手航空会社として、今後の格安航空会社との厳しい競争の中で、どのようにして利益を確保する計画であるか、その点を教えて下さい。」

さて、この質問を受けた側は、以下のように話し始めました。

「いや、格安航空会社の参入を私たちは脅威とは思っていません。むしろ歓迎しています。航空機を利用する方々が大きく増えると考えているからです……」

この回答は、果たして相手の質問の本質に回答できていますでしょうか?

質問の本質は、ほとんどの場合、相手が最後に聞いてきたことに注目するのが有効です。

今回であれば、『今後の格安航空会社との厳しい競争の中で、どのようにして利益を確保する計画であるか』というのが、相手が本当に聞きたかったことであると考えられます。

しかし、それに対して回答している『格安航空会社の参入を私たちは脅威とは思っていません』というのは、いわば”背景”の部分であり、相手が知りたかったこととはズレてしまっています。

質問に対して本質から回答しないと、相手にバイアスがかかって想定通りの意味合いで伝わらなかったり、どこが質問への回答なのかがわからなくなってしまったりするなどの問題が起きてしまうかもしれません。

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