就活SST「ネガティブな気持ちのメリット・デメリット分析」
新聞読解「米国でもチップ不要論」
以下、記事の要約です。
米国でレストランなどの店員に渡すチップの不要論が高まっている。
新型コロナウイルス禍で飲食業界が苦境に陥るなか、チップの相場が「料理の最低20%」となるなど高騰が進んだためだ。
いまやチップは家計の大きな重荷となっており、廃止を求める声も根強いが、チップなしでは生活が成り立たない店員の給与構造などで課題も多い。
このテーマについての利用者さんの意見
- 日本にない文化なので実感が薄かった。
- 良い対応をしてくれたのに対して支払うというイメージだったので、現状とまるで違って驚いた。
- 健康保険料やヘルシー料など、チップとも違う料金を取るのはどうかと思う。
- 制度として破綻してきているように見える。
日本にはない文化ですが、キャッシュレス決済という大きな変化に基づいて起こる変化として、とても興味深いですね!
就活SST
前回は、コントロールできる行動とできない行動についてお話ししました。
今回は、メリット・デメリット分析によって、ネガティブな気持ちから抜け出す方法についてです。
ネガティブな気持ちのメリット・デメリット分析
落ち込みの感情そのものはコントロールできませんが、落ち込んでしまうのは落ち込みに繋がる考え方を自分が選択したからであり、また落ち込んでいる状態から抜け出すか否かも、自分の選択次第です。
とはいえ、落ち込んでいるのはただ悪い状態というわけではなく、落ち込み自体にもメリットがあるからこそ、我々には落ち込むという感情が備わっていると考えられます。
そこで、落ち込んでいる状態を続けることに対してメリット・デメリット分析を行い、落ち込み続けたほうが良いか、そうでないのかを考えてみましょう。
落ち込むことのメリット
落ち込むことのメリットとして、以下が挙げられます。
・怒りを抑える
落ち込んでしまうときは、実は怒りの感情も浮かびやすいタイミングです。
例えば、せっかく書類を作ったのに、上司からやり直しと言われてしまった、という場面。
憂うつな気持ちだけでなく、上司に対しての怒りが湧いて来たとしてもおかしくなさそうですよね。
しかし、こういった場面で怒りの感情を表に出すことは、周囲からの印象が良くありません。
いわゆる”逆ギレ”になってしまうわけですね。
落ち込みの感情はエネルギーを消耗させるため、怒りによる衝動的な行動などを抑える効果があります。
・援助をもらう
「落ち込んでいる姿」は、実はそれ自体が、周囲の人々へのSOSのサインです。
落ち込んでいる人を見て、なんとか励まそうとか、協力しようという気持ちになった経験がある人は多いのではないでしょうか。
「自分の意思で助けを求める」のはコストが重いですが、落ち込んでいると、声を上げずとも助けてもらえる可能性があります。
・逃避する
逃避と言うと悪いイメージになるかもしれませんが、目の前の問題から一度距離を取り、身体を休めるのは落ち込みによる大事なメリットです。
心身を回復させてから再度挑戦することで、解決に向かうこともあるでしょう。
落ち込むことのデメリット
一方で、落ち込むことによるデメリットとしては、以下が挙げられます。
・行動が起こせなくなる
落ち込みの感情は怒りによる衝動的な行動を抑えますが、同時に、自分の意思で行動を起こすことも難しくしてしまいます。
休む以外のことをし辛くなってしまうので、やらなければいけないことや、楽しいことなどもできなくなってしまうのはデメリットですね。
・周囲に悪印象を与える
落ち込みは、言葉にせず、周囲に発するSOSです。
しかしこれは、言い方を変えれば、周囲の人間に「自分を助ける」という行動をさせようとする”外的コントロール”なのです。
そのため、始めのうちは周囲の人も手を貸そうという気持ちになるのですが、長く続いてしまうと、だんだんと周囲から悪い印象を持たれるようになってしまうのです。
・問題が解決しない
一度休む時間を作るため、問題から離れることができるのは良いのですが、当たり前ではありますが、その間問題は解決されずに残ってしまいます。
問題を解決するために行動を起こすならば、落ち込んでいる状態から抜けていかなければなりません。