就活SST「相手の行動の裏にある欲求を見つける」
就活SST
前回は、自分の行動を”選択”する基準となる、5つの基本的欲求について紹介しました。
今回は、基本的欲求を利用して、相手の行動が何を目的としたものか探す練習をしてみます。
相手の行動の裏にある欲求を見つける
コミュニケーションを取る中で、自分と相手の考えが異なっている、ということは多々起こります。
そんなときに、「どちらかが正しく、どちらかが間違っている」と考えてしまうと、平行線のままになってしまったり、どちらかが納得しないまま折れるような形になってしまいます。
実際には、意見が異なる時の多くは「それぞれが異なる欲求を満たそうとしている」ために、どちらかが正しいというわけではないのです。
例えば、自分は残業をせず早く帰りたいのに、遅くまで残業をして業務を進めたい、という人に一緒に残って欲しいと頼まれた、といった場面を考えてみましょう。
前回紹介した5つの基本的欲求に照らし合わせて考えると、残業をせずに帰りたい自分は、自由に過ごしたい「自由の欲求」や家で趣味に没頭したい「楽しみの欲求」を優先していそうです。
それに対して、残業したい、という相手は、仕事の業績を上げることで認めて欲しいとか、達成感が欲しいといった「力の欲求」が強いのかもしれません。
こんな時に、お互いが満たそうとしている欲求が異なることを意識していなければお互いに「自分の意見の方が良いのに」と考えてしまうばかりです。
しかし、相手が残業をしたいという意思は否定せずに、自分にとっては帰ってからの用事の方が大事なので手伝えない、といったことをしっかりと説明すれば、相手の印象も大きく違うはずです。
余裕があるならば、「最後までは手伝えないが、30分で良いなら残って手伝える」など、相手の希望も組みとった提案をするのも良いでしょう。