就活SST「選択理論を実践する②」
就活SST
前回は、サンプルのシチュエーションにおいて、選択理論を使ってどのように考えるか、実践してみます。
今回も引き続き、サンプルのシチュエーションを使って選択理論の実践練習を行います。
Case:職場になじめない。
状況
Kさんは大手電機メーカーの子会社に今年入社し、経理課に配属されました。
不況の煽りで何年か新卒採用をおこなっていなかったため、職場で最も歳が近い人でも、11歳ほど年上の女性です。
Kさんの職場の先輩たちは、すでに仲良しグループが形成されていますが、Kさんはその中に上手く入れずに、淡々と仕事をこなすだけの毎日に嫌気がさしています。
昼休みも、仲良しグループはみんなでお弁当を作ってきて、社内で食べていますが、Kさんは料理をしないので、昼休みもひとりでファストフードなどですませることが多く、職場の先輩とは仕事で必要な会話しかできていません。
もしもあなたがKさんで、もっと職場に馴染みたいと考えているとしたら、選択理論の考え方を使ってどんな行動を起こしますか?
理由も併せて考えてみてください。
今回も以下の3点のポイントから考えてみましょう。
①:Kさんの満たされていない欲求を把握すること
②:欲求が満たされていない原因を考えること
③:「コントロールできること」「コントロールできないこと」を区分すること
選択理論で考える
まず、Kさんの満たされていない欲求を考えてみます。
職場でグループに入っていけないというのは、愛・所属の欲求が満たされていないと予想できます。
では、欲求が満たされない原因はなんでしょうか。
直接的には、すでに形成されてしまっているグループの中に上手く馴染むことができていないから、ですね。
Kさん自身の行動に目を向けて見ると、「会う話題がない」「一人で食事をしている」ことなども挙げられそうです。
次いでコントロールできること、できないことですが、これについては前回と同じく、コントロールできるのは自分の行動、できないのは職場の先輩たちの行動です。
さて、ではそれを踏まえて行動を考えるのですが、この時、”できそうもないこと”を行動目標に選ばないように注意しましょう。
例えば、”グループで話しているところに横から入り込み、話を合わせること”を行動目標にしても、実現するイメージが思い浮かばず、創造性が働かないかもしれません。
小さな一歩でも大丈夫なので、自分にできそうなことを考えてみましょう。
例としては、”仕事で必要なことを話すときに、一番話しやすい先輩に「ランチをご一緒してもいいですか?」と聞く”などといった行動が考えられます。