
前回からてんかんについて学んでいます!
前回の記事はコチラ↓
今回は、てんかんとけいれんの違いについて見ていきましょう!
第27回 教えてリス太くん

むむむ・・・
ふたつとも似てるなあ・・・
てんかんとけいれんの違い
「けいれん」とは自分の意志とは無関係に、勝手に筋肉が強く収縮する状態のことです。

けいれんは、てんかん以外にも、発熱(高熱)、感染症、電解質異常、薬物、頭蓋内病変(腫瘍、外傷、低酸素脳症など)などによって引き起こされる症状の一つです。
これらの疾患によるけいれんとてんかん発作は起こる原因が異なるため、治療法も違ってきます。
たとえば、てんかんは大脳が原因で起こりますが、脊髄や末梢神経が興奮することで起こるけいれんもあります。
したがって「けいれん発作」というとき、それは「けいれん」という発作性の運動症状を意味し、「てんかん発作」はこれまで説明してきたように「脳のニューロンの過剰な発作」によって引き起こされた発作を言い、けいれん以外の照応もあります。
熱性けいれんは、小児が高熱を出したときに起こすけいれんですが、てんかんの中にも発熱が発作のきっかけになる場合があり、さらにけいれん時の脳波が両方とも似ているため、判断がつきにくい場合もあります。
その他の代表的なけいれん
- まばたきを繰り返す、まぶたがピクピク動く :眼瞼けいれん、単純性筋けいれん
- 目のまわり、口もと、頬がピクピク動く:片側顔面けいれん
- 顔のさまざまな筋肉がときどきピクッと動く:チック
- 手足がときどきピクッピクッと動く:羽ばたき振戦
など

ふたつとも似ていて判断がムズカシイ!
だからちゃんとした検査を受けてみよう!
【脳波検査】
てんかんは脳の神経細胞の電気的発射によっておきますが、この過剰な発射を脳波検査で記録することができます。
そのため、脳波検査はてんかんの診断のために最も重要な検査です。
脳波検査は診断のみでなく、てんかんの発作型の判定にも役立ちます。
何回検査しても安全ですし、痛みもありません。
【脳波検査の他にも】
CT検査やMRI検査などは、脳腫瘍や脳外傷などを画像で確認できるため、てんかんの検査に有効です。
PET/SPECT、MGE などもてんかんの検査に使われます。
【血液・尿検査】
血液・尿検査もてんかんの診断に欠かせない検査です。
てんかんの発作は様々な原因でおこりますので、原因検索のために血液や尿の検査をします。
また、てんかんの薬物治療は長期間にわたり薬を飲み続ける必要があるので、服用する前に体の状態を調べる必要があります。
【正しい診断を受けるために記録しておきたい項目】

- どういう変化が起こって発作に気づいたのか
- 頭や目はどちらを向いていたか
- 顔や唇の血色、唾液の量は
- 手足の痙攣や硬直の様子は
- 手足以外の痙攣や硬直の様子は
- 体の左右で発作の程度に差があったか
- 発作中に意識はあったか(声を掛けて確かめてもらう)
- 発作は何分間続いたか
- 回復直後の様子は(ぼんやりしていた、意味不明の言葉を発した、眠った など)
- 発作によってケガをしたか
まずは気軽に相談してみてくださいね!メールフォーム・LINE・電話のどれでも対応してます!
