ストレス反応の暴走!→キラーストレス化!?
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リス太:K君、ストレスホルモン「コルチゾール」って聞いたことある?
K君:初めて聞いたなあ。なにそれ?
リス太:コルチゾールっていうのは、副腎から分泌されると血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充とか、とっても重要な役割を果たすんだ。それで役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収される。これが正常なストレス反応の流れなんだけど・・・。
K君:だけど・・・?
リス太:我慢するストレス状態が長く続いて、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがずっと分泌され続けてしまうんだ。そうなるとコルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでしまうんだよ。
そのためストレス反応が暴走して、ありふれたストレスがキラーストレスに代わってしまうんだ。
K君:あらためてとってもこわいんだね、キラーストレス・・・。
リス太:それに、動物の海馬は環境に適応するために柔軟性を備えているんだけど、それだけにストレスホルモンの影響も受けやすいんだ・・・。
K君:だから、ストレスがずっと続いてしまうと、ストレスホルモンが海馬をむしばんでいってしまうということ?
リス太:うん。それが強くなってしまうと、うつ病のような症状が出てくる可能性があるんだ。
K君:通勤ラッシュの電車、職場での人間関係やノルマ、残業とか現代社会においてはいろいろなストレスがあるよね。
リス太:そう。だから、現代社会では慢性的にストレスホルモンを出してしまっている状態にあるんだよ。
リス太:それにね、こんな状況をさらに悪化させている仕組みがあるんだ。何だと思う?
K君:仕組み・・・?
リス太:それはね、みんなに備わっている「記憶力」や「想像力」なんだ。
K君:???
リス太:例えば、仕事でうっかりミスをしてしまい、上司に怒られてしまった。そしたら、しばらくは落ち込むよね。ときどき思い出してまた落ち込む。そんなことない?
K君:ある!そっか!いやなことを思い出したり、また怒られるかもと想像しちゃったりする!
リス太:そうそう。それが、またストレスになるんだ。だから、自分で新たなストレスを生み出してしまっているかもしれないんだよ。
K君:ううう・・・でも人間だからしょうがない・・・。
リス太:こんな風に過去や未来についてあれこれ考えをめぐらせてしまう状態を「マインド・ワンダリング(心の迷走)」と呼ぶんだよ。次週、マインドワンダリングについて詳しくみていこう!