子ども時代のストレスは大人になってから影響が出る!?

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リス太:前回、ストレスに強いか弱いかは、子どものころの生まれ育った環境も重要な要因になってくるって話をしたよね。

K君:小さいときにストレスをすごく感じる体験をすると、大人になってからその影響が出てくる可能性が高いんだよね?

リス太:そうそう。なんで大人になってからその影響が出てくるんだと思う?

K君:うーん・・・大人になってから小さいころを振り返る人が多いから?

リス太:その原因は脳の発達にあるんだって。

K君:というと・・・?

リス太:子ども時代にいじめや虐待とか、強いストレスを感じると、脳の一部がうまく発達できなくなるんだ。

K君:脳に影響が出るって結構深刻な問題だね・・・。

リス太:人間の脳は絶え間なく発達していくもので、その時々に体験することや、いろいろな環境要因によって脳の神経回路はどんどん変化していくけど・・・、その成長過程で強いストレスを受けたり、悪い環境要因に接したりすると、脳はその影響をそのまま受けてしまうんだ。

k君:具体的にはどうなってしまうの?

リス太:脳のある部分に変化が起きるんだって。それは不安や恐怖を感じたときにストレス反応をスタートさせる役割をもっている扁桃体というところなんだ。この扁桃体が大きくなると、小さなストレスにも敏感に反応するようになってしまうと考えられているんだ。そして刺激に過敏になってしまうと、扁桃体の指令によってストレスホルモンがどんどん出るようになってしまうんだ。これは脳科学の最新の研究から示されたものなんだ。

K君:そうなんだ。じゃあ子どものころの虐待も、大人になってかなり影響が出てくるのかな・・・?

リス太:うん。こっちもいろいろな調査が行われていて、脳の発達にはダメージが及びやすい特異な時期(感受性期)があることがわかったんだって。

K君:えっそうなの?

リス太:うん。詳しく説明するね。記憶と感情に関わる「海馬」は3~5歳の幼少期、左脳と右脳をつなぐ「脳梁」は9~10歳の思春期前、思考や行動を司る「前頭前野」は14~16歳の思春期以降に容積が減るということがわかったんだ。「海馬」や「前頭前野」は、子どもの学習能力や、人格形成に大きく関わるから発達を阻害する大きな要因となりうるんだ。

K君:改めて子どものころの環境が大切だってわかったよ!

リス太:でもこの時期以外に受けたストレスは脳に全然影響がない、というわけではないから注意してね。

K君:今後、どうやって子どもを守ったり、回復させるかを考えていかなければならないね。

 

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