心理学を学ぼう!第七回 愛着障害と精神病理 10月3日

読解

非正規にも退職金

ドトール、人手不足に対応

ドトールコーヒーは9月、非正規従業員向けの退職金制度を導入しました。

社会保険に加入し、週30時間以上勤務する従業員が対象となります。

非正規を対象に退職金を導入するケースはまだ珍しいですが、飲食業での人手不足は深刻さを増しています。

正社員と同様に長時間働く非正規従業員の待遇改善で、長く働き続けてもらうのが目的で、非正規従業員7千人のうち、当初の対象者は約330人でした。

直営店や工場、本社などに勤務する授業員を対象とし、フランチャイズ店のオーナーにも利用を呼び掛けています。

現在の勤続年数は問わず、正社員に転換した場合は、解約して一時金として受け取るか、別の正社員向け制度に引き継ぎます。

ドトールは、オリックスが提供する確定給付型の企業年金基金を活用しています。

ドトールが毎月100円を掛け金として積み立て、従業員も月給の10%以内で、1000円から2万円までで毎月積み立てられるようにするそうです。

この記事を読んで、

・他企業にも浸透して欲しい。

・労働条件が良くなるなら嬉しい。

・条件が難しいと思った。

・サイゼリヤの考えは嬉しい。

 

などの意見が出てきました。

 

長期での雇用が望めそうですね!!

 

教養講座

 

前回までの講座はコチラから!

就労移行支援事業所リスタートの、外部から講師の方をお呼びしての心理学講座! 第七回目の今回は、

【愛着障害と精神病理】です。

 

みなさんには、愛着があるものはありますか?

ボウルヴィの愛着理論では、人は他の哺乳類と比べ未熟な状態で生まれてくる「生理的早産」であると言われています。

確かに、人は身体に対して頭が非常に大きい状態で生まれてきて、自力で動けるようになるまでに非常に長い時間がかかりますよね。

この、未熟な状態の赤ん坊が他人に自分を守ってくれるよう仕向けるための仕組みを「愛着」と呼ぶ、とボウルヴィは説明しています。

つまり、愛着とは身近な大人と情緒的な結びつきを持ち、心と体の安全を得るための「本能的な生きる知恵」であると考えられます。

愛着行動には、「発信行動」「接近行動」「定位行動」の3種類があります。

発信行動とは、養育者の注意を引いて近づいてもらうための行動であり、「泣く」「叫ぶ」「笑う」などの行動や、「喃語」を挙げることができます。

接近行動とは、能動的に養育者へ接近する行動で、「しがみつく」「後追いする」「歩く」などを挙げることができます。

定位行動とは、養育者がどこにいるのかを確認する行動で、目で追ったり、声のしたほうを向くことなどを指します。

 

乳幼児期に養育者との愛着関係が形成されなかったことによって起こるのが「愛着障害」です。

愛着障害は、人との関わりを過剰に抑制・警戒し、人間関係を構築できない「抑制型」と、特定の人と情緒的で親密な関係が築けず、誰にでもベタベタと甘える「脱抑制型」に分けられます。

前者は他人との愛着形成に拒否的であり、後者は他人との愛着形成に無警戒であると言えます。

 

精神病理は、精神症状の記述や命名、分類を行って精神疾患の質病分類に寄与する記述的精神病理学と、症状内容や患者の内心心理を考察する力動的、あるいは人間学的精神病理学に分かれます。

愛着障害を生じると、境界性、あるいは依存性パーソナリティ障害や、感情障害(うつ病、双極性障害など)等の要因になりうると考えられています。

 

興味深いお話をありがとうございました!

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