リス太と学ぶ認知行動療法 ~うつ状態チェックテスト~

前回までの「リス太と学ぶ認知行動療法」はこちらから

さて、今日からは、前回までとは少し違う認知行動療法プログラムを紹介していくよ。
どう違うの?
新しくやっていくのは、デビッド・D・バーンズという人が考えた、自尊感情を取り戻すためのプログラムだよ!
自尊感情・・・っていうのは、前にやった自己肯定感とは別のものなのかな?
うーん、そうだね。あえて違いを挙げるとしたら、自己肯定感は自分で自分を正しいと認め、大事にすることで、自尊感情は自分は価値のある人間で、他者から愛されることができると感じること、っていう感じかな?
とはいえ、ほとんど同じ意味で使われていると考えても大丈夫だよ。
じゃあ、自尊感情を取り戻すということは、自分自身には価値があるんだ!って認められるようになること、という感じかな?
そうだね。その認識で大丈夫!
それじゃあ最初は、バーンズのうつ状態チェックテストをやってみよう!

バーンズうつ状態チェックリスト

これは、名前からして、自分がうつ状態であるかどうかのテスト、ってことでいいんだよね?
うん。それに、うつ状態であれば、どの程度重い状態であるかも知ることができるんだ。
過去5~6日の間に感じた気分をもとに、以下の質問に答えてみて!

 



















1.悲しみ:悲しい気持ちになりましたか?悲しみのあまり、人生への興味を失ったことはありましたか?
2.落胆:将来は絶望的に見えますか?
3.低い自尊感情:自分は価値がないと感じましたか? 自分が失敗者だと考えることはありましたか?
4.劣等感:自分がダメだとか、他人よりも劣っていると感じますか?
5.罪悪感:自分に批判的になりましたか? あらゆることは自分のせいだと自分を責めたりしましたか?
6.優柔不断:何かについて決意するのに問題がありましたか?
7.怒りと欲求不満:期間内の多くの時期にわたって怒りや欲求不満を感じましたか?
8.人生への関心の喪失:仕事や趣味、家族、あるいは友人への関心を失いましたか?
9.やる気の喪失:打ちのめされた気持ちになって、物事を自分から進んで行おうという気持ちになれないと感じますか?
10.貧弱な自己イメージ:自分が年老いたと思いますか? 魅力がないと思いますか?
11.食欲の変化:食欲を失いましたか? あるいは、強迫観念にかられて、食べすぎたり、飲みすぎたりしましたか?
12.睡眠の変化:不眠症になったり、夜よく眠れなかったりしますか? 過度に疲れたり、寝すぎたりしますか?
13.性欲の喪失:性的な興味、関心を失いましたか?
14.心気症:自分の健康についてかなり心配していますか?
15.自殺への衝動:人生は生きるに値しないと考えますか? 死んだ方がよりましと考えますか?

 

すべて回答が終わったら、点数を合計してみて!

 

点数の合計 うつの程度
0 – 4 最小限またはうつではない状態
5 – 10 うつであるかないかの境目
11 – 20 軽いうつ
21 – 30 中程度のうつ
31 – 40 深刻なうつ

 

点数とうつの度合

0 ~ 4

得点0から4までは、非常に良い状態だと言えるね。
合計がこの範囲のほとんどの人は、とても幸せで、うつの症状はまったくないと言われているよ。
それはすごい! じゃあ、点数がここになった人は、うつとは完全に無縁なの?
そうとは言い切れないんだ。生きている間ずっと幸せな人なんていないからね。
だから、得点が大体いつもこの範囲にある、っていう状態が望ましいと言えるよ。
それじゃあ、今現在うつや悲観的な気分が強い人も、最終的にはこの範囲到達することを目標にしていけばいいんだね。

5 ~ 10

得点5から10までは、通常の範囲とも言えるんだけど、改善の余地がある状態なんだ。
うつ病と診断されるほどではないけれど、うつの傾向がある・・・っていう感じかな?
そうだね。人生観を明るくしてより大きな幸せを手に入れるためには、少しの変化が必要だよ。

11 ~

得点が11以上の場合は、次第にうつが重くなって、おそらくは治療が必要と言える状態なんだ。
治療ができる病気なんだ、という認識を持っていないと、どんどん悪くなってしまうんだね。

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