リス太のビジネスマナー講座 ~曖昧な言葉編 任せるから頼むよ/できるだけ早く~

前回までの内容はコチラ!

今日からは、曖昧な表現についてやっていくよ!
曖昧な表現っていうと、どんなもの?
例えば、「適当にやっておいて」とか、「いい感じによろしく」って言われたことはない?
あー!あるある! 適当にってどんな風にだろう?いい感じってなんだろう?っていう風に、いつもわからなくなっちゃうんだよね。
発達障害を持つ人はこんなふうに”察する”必要があるコミュニケーションが苦手なんだ。
でも、職場では良く使われているフレーズでもあるよね。
そうなんだ。だから、よく耳にするフレーズについて、どんな意味で使われているのか、そう言われたらどう対処すればいいのかを説明していくよ!

任せるから頼むよ

それじゃあ早速、曖昧な言葉についてだね!
まずは、「任せるから頼むよ」って言葉について考えてみよう。
あ!言われたことあるよ! 「任せるって何のことをだろう?」って、わからなくなっちゃったんだよね。
この言葉は、目的語を省略して言われるから、何について頼まれたのかを考えないといけないんだよね。
同じような表現としては、「じゃあ、頼むよ」とか、「では、よろしく」なんて言われることもあるかもしれないね。
何を頼もうとしているのか、どうやって考えればいいの?
うん、これらの言葉を言われた場合には、「直前まで話し合っていたことについて、担当者になって仕事を進めてほしい」っていう意味だと考えていいだろうね。
なるほど! でも、直前の話って言っても、色々な話があった時だったら、どれのことを指しているのかわからなくなっちゃいそう。
確かに、相手が言おうとしていたのと別のことを思い浮かべてしまったら大変だよね。
「これじゃないよ!何を聞いていたの!」なんて怒られちゃうかも・・・。うう、どうしよう
そういったことを防ぐためにも、仕事の依頼を受けた時には、必ず確認をするようにしよう!
「私が行うのは○○のことですか?」「どの話のことになるのでしょうか?」なんて風にだね?
ビジネスシーンでは、曖昧に感じることは必ず確認して、確定させておくようにしよう!

できるだけ早くやってね

次の言葉なんだけど、僕のほうからリクエストしてもいいかな?
大丈夫だよ。どんな言葉かな?
「できるだけ早くやってね」っていうふうに言われたことがあるんだけど、これも困ってしまったんだ。
どのように困ったの?
早く取り掛かるべきだっていうことはわかったんだけど、「できるだけ」って言葉をどう解釈すればいいのかわからなくて・・・。
他にもやっている作業があったから、どっちを優先すればいいかもわからないし。
ふーむ、なるほど。それじゃあまず、「できるだけ」という言葉をそのままの意味で解釈してみようか。
そのままとなると・・・「可能な限り」っていうことだよね?
それなら、他の作業があれば、そっちを先にやってもいいのかな?
と、感じられるよね。でも、実はここに落とし穴があるんだ。
ええっ!落とし穴!?
「できるだけ」、という言葉からは緩やかさを感じるけれど、実のところは「必ず」という意味を含んでいる場合があるんだ。
そうなんだ! そうしたら、優先順位を上げないといけないね。
それから、「やってね」という言葉も、”作業に取り掛かること”と”作業を終わらせること”のどちらの意味も持ち合わせていることに注意しよう!
「早めに始めてね」っていう風に受け取っていたけど、実際にはもっと急ぎの仕事なんだね。
そうなんだ。「早く始めて、早く終わらせて」っていう意味だと捉えるようにしよう。
何日も、何週間も先ではないっていうことはわかったよ。
でも、”今すぐ”なのか、”今日中”なのか、”明日から”なのか・・・どうやって判断すればいいだろう?
確かに、「できるだけ早く」という言い方には期限が決められていないし、早くすることはわかってもどの程度早くすればいいのかがわかりづらいよね。
他の作業との優先順位で考えればいいんだろうけど、他の作業がもっと重要かもしれないし・・・。
それなら、「できるだけ早く」と言われた仕事について、期限を確認してしまおう!
そっか。他の仕事との優先順位についても、その場で相談して新しくつけ直せば大丈夫だね。
ハッキリとした順番がないと決められないのなら、どうすればいいのかわからないと悩む前に、すぐに相談するようにしよう!
わからないで仕事が止まってしまったり、自分で判断してやったら間違っていた、なんてことになるよりも、聞いてしまった方がお互いにとっていいことなんだね!

 

restart_banner