リス太のビジネスマナー講座 ~曖昧な言葉編 もうちょっとな感じ/センスよく作ってね~
前回までの内容はコチラ!
曖昧な言葉シリーズも、もう4回目だね。
今日はどんな言葉をやるの?
そうだなあ。今日1つ目の言葉は、「もうちょっとな感じ」でどうかな?
もうちょっとって、どれくらい!? うー、もやもやするよー!
それじゃあさっそく説明していくよ!
もうちょっとな感じ
さて、この言葉は、依頼者からの指示通り、仕事の約束事も確かに満たされてはいるけれども、依頼者が何かしら物足りなさを感じていたり、よりいいものができる可能性があると思ったときに発せられる言葉だよ。
うーん、例えばどんなとき?
帳票やデザインなどの制作を依頼されたとして、依頼に会った約束事については漏れもなく抜けもなく、忘れていることもなく完成させたとするよ。
うんうん、完璧な仕事だね!
でも、依頼者からはもう一つ納得のある返事が出なかった、なんて場合があるんだ。
ええっ?ちゃんとできているのに!
「一応、お願いしていたことはできているけど、何か物足りない。もうちょっとな感じがする」
・・・こんな感じで使われるのがこの言葉なんだ。
・・・こんな感じで使われるのがこの言葉なんだ。
えー!もうちょっとって言われても、言われた通りできてるんだから、これ以上どうすればいいかわからないよ!
うんうん、そう思うのも無理はないよね。「もうちょっと」っていうのは具体的にどれくらいのことなのかわかりにくいし、個人によっても異なってしまうんだ。
それじゃあ、どうすればいいの?
そんなときは、どの部分に物足りなさを感じるのか、修正の希望があるのかをヒヤリングして解決するんだ。
なるほど!
ただ、感覚的なものだから、直す部分や改善案を具体的に聞き出すことはできないこともあるかもしれないね。
うーん、やっぱり難しいね・・・。
こちらから提案できることがないのであれば、あとは依頼者の指示を待つしかないだろうね。
具体的に「この部分を○○して」とか、「全体的に○○して」なんていうふうに言ってくれたら、あとはその指示に従うだけだね。
他にも、「あと一歩かな」「何か足りないな」「もう少し付け加えてほしい」なんて表現がされることもあるよ!
どこが足りないと感じているのか、聞き出して指示してもらうようにすれば混乱せずに済むね!
センスよく作ってね
次は、「センスよく作ってね」という言葉について考えてみよう!
あー、これ、言われたことある!
お、そのときはどんなふうに対処したの?
センスよくっていうから、いつものやり方と変えてガラッと変えてみたんだ。
ほうほう、そうしたら?
使いにくい!って文句を言われちゃった。センスよくっていうから、デザインを優先したのに・・・。
うーん、なるほど。確かに、センスがいいと聞くと、「見栄えがいい」とか、「おしゃれ」なものってイメージを受けるよね。
そうだよね。「かっこいい」とか、「雰囲気がいい」とか。
もちろん、見た目がよいに越したことはないけれど、それだけが良くてもダメなのが難しいところだね。
あれ、ダメなの?
そうなんだ。K君のさっきの例の他にも、「さまざまな工夫や機能を付け加えて便利にしよう」「高機能で使い勝手のいいものにしよう」なんていうふうに、指示された仕様や約束事以上のものを作ろうとしたら、複雑すぎて誰にも使えなくなってしまったり、評価が悪かったり散々な結果になってしまった、なんて場合もあるよ。
それじゃあ、どうやったら「センスのいい」ものが作れるんだろう。
指示されたルールの基本を守ったうえで、おまけとしてよくする程度に考えるのが一番だよ。
うーん、自分本位にならないで、周囲の人のことを考えて作るのが大切なんだね。
気遣いを持って仕事をこなすのも、「センスがいい」と評されるポイントの1つと言えるんじゃないかな?