リス太と学ぶ心の病 ~発達障害での困りごと~

今回は、これまで学習してきた、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)などの発達障害について、よくある困りごとと、それぞれの対処方法・解決方法を紹介していくよ!
まずは一番身近な、家庭や本人でできることからだね!

 

片づけが苦手

整理整頓ができてないと、だらしないって思われがちだよね。
そうなんだ。でも障害特性で苦手な人もけっこういるんだ。
こういう場合、どうしたらいいのかな?
まずはルールを決めよう! コップは棚に置く、この書類はこのバインダーにはさむ、など戻す場所を決めたり、タイミングを決めたりすることで、片づけをしやすい工夫をしていくんだ。あと、支障が出ない程度に持ち物を減らすのも有効だよ。
なるほど! ここは周りの人と相談しつつやれたらいいね!
そうだね! 全部一度に片づけようとはしないこと、できなくても責めないこと。できることからやっていこう!

 

忘れ物が多い!

忘れ物予防のために、まずはメモを必ずとること、メモはわかりやすいところに保管しておくこと、必ず帰宅後確認して前日準備すること、というクセをつけたいね。
なるほど。それでもうまくいかなかったらどうしたらいいかな?
玄関やドアの前に置いておく、そもそも持ち物をできるだけ少なくする、カバンの中の入れるポケットを決めて置く、とかがあるよ!
なるほどなるほど。生活のなかで工夫していくってことだね。いろいろ試して自分にあう方法を見つけられたらいいね!

 

こだわりが強すぎる!

自分なりの順番やルール、こだわりがあるばあい、それを乱されるとパニックになってしまうこともあるんだ。
こだわりやルールに縛られずに動いてほしいときは、どうしたらいいんだろう?
予定の変更や、いつもと違うことが予測されるばあい、あらかじめ本人に伝えておくといいよ!
なるほど! 突然の変更だと戸惑ってしまうけど、わかっていれば大丈夫なんだね!

 

突然関係のない話をしだす

発達障害を持つ人は、周りの話の流れをくまず、突然関係ない話をし出してしまうことがあるよ。
ふむふむ。どうしてだろう?
本人も悪気があるわけじゃなくて、興味がないことになかなか関心をもてないのと、障害特性で周りの人がどう感じているかをくみとるのが苦手なんだ。
なるほど、周りの人も、興味がないことは苦手ってわかっておいたほうがよさそうだね。
そうそう。「今はこういう話をしていて、突然別の話をしてしまうと周りの人が不快になっちゃう」って伝えたほうが、本人もきちんと理解してくれるよ。
あとは、本人も、周囲の話題を意識することと、発言のタイミングを気を付けていけるよう、SSTなどのトレーニングをしていこう。

 

金銭管理がうまくいかない

お金の管理がうまくできない、使い方が下手、という人もいるよ。
なるほど、これはどうしてかな。
計画的に使う、とか、無理の無いように使う、とかは、曖昧な言葉だよね。発達障害を持つひとの場合、こういった言葉は苦手なことが多いんだ。
なるほど! たしかに、具体的にどのくらいなら無理のない範囲なのか、つかみにくいと思うよ。
そういうこと! あらかじめ、今月はいくら使ってもいいよ、と伝えておくことで、使いすぎを防ぐことができるよ。

一人でもできること、みんなで協力していくこと、いろいろ工夫してみようね! 次回は職場での困りごとと、解決方法を紹介していくよ!

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