リス太と学ぶ心の病 ~発達障害の人のためのSST~

前回までで、発達障害の困りごとを解決する方法をお話ししてきたね!
うん! 実践していくことで、生活や仕事がラクになりそう!
そうだね! 今回はSST(社会生活技能訓練)の基礎を簡単に紹介するよ! 発達障害の人がミスしやすいところ、苦手なところを、少しずつクリアしていこう!

 

みだしなみ

職場・学校はもちろん、友達と会うとき、身だしなみに気を遣おう!
汚れている服は、会った相手からの印象が悪いもんね。
そうそう。髪にフケがついていないかどうか、ヒゲのそり残し、体臭には注意してね。
清潔感って大事だよね!
うん! 服や靴も、汚れがついていないもので、ヨレていないものを選ぼう。
ふむふむ、服や靴が疲れているとだらしない印象があるもんね。 
そういうこと。当日の朝の準備だと、間に合わなかったり間違えてしまうことが多いから、前もって前日の夜に準備しておくようにするといいよ!

 

あいさつ

コミュニケーションの基本だよ! 明るい・さわやかな挨拶をすることで、周りの人は好感・信頼感を感じるよ! これは非常に大切で、相手は話しやすくなるし、仕事を依頼しやすくなったり、評価がよくなったりするんだ!
うんうん! 明るい印象って大事だね!
まず、出勤・登校のとき、帰るときは必須だよ。「おはようございます」「先に失礼します。お疲れ様でした」は必ず言おうね。
そうだね、話しかけにくいとか、暗いイメージはあんまり持たれたくないもんね。最初と最後の挨拶は大事だね。
そうそう。あと、お客様には「いらっしゃいませ」「お世話になっております」「ありがとうございました」と挨拶しよう!
就職したら、会社の一部になるから、外の人に悪い印象を持たれることは避けなきゃね!
そういうこと!

 

周囲の人とのこと

周りの人との関係性も、意識していこう。
というと?
いつも一緒にいる、クラスメイト・同期の名前を覚えていこう。顔と名前を覚えるのが苦手でも、座席表を作るなどして、意識して早めに覚えていこうね。
なるほど、自分のこと覚えてくれてない、他人に興味がない、って思われちゃうと、たしかにかかわりにくいもんね。
そういうこと。はやめに名前・顔を覚えて、性格や仕事内容なども把握できるようになると、話しやすくなるし手伝いやすくなるよ!
大変そうだけど、ここは踏ん張りどころだね!
そうだね! そして、その組織のルールをきっちり守ること、感情的にならないようにすること、名前を呼ばれたらすぐ返事をすること、というのが基本。こちらも意識できるよう、目立つところに書くなどして、日々見直していけるといいね。

 

時間に遅れてしまうとき

電車の遅延や、渋滞が考えられるから、少し早めに出発しておこう! 迷ってしまうこともあるだろうから、集合時間の10分前には現地に到着できるよう、あらかじめ時間を調べて出発しよう。
なるほど、10分前くらいを目安にしていくね! もし早めに出ても遅延とか渋滞で遅れてしまう場合、どうしたらいいかな。
必ず相手に連絡をしようね! 「○○(理由)のためXX分ほど遅れそうです」と伝えよう。乗車していない場合は電話が基本。もし電車内にいる場合や、相手も電話に出ないときは、メールで伝えようね!
ふむふむ!
職場だったら「おはようございます。△△です。申し訳ありませんが○○(理由)でXX分ほど遅れます。よろしくお願いします」というのが基本だよ。
なるほど、自分のせいじゃないけど謝るのはどうしてかな。
遅れてしまうことで迷惑をかけてしまうから、と考えておくとよいよ!
も、もしお客様との待ち合わせに遅れそうだったら。。。?
絶対に防ぎたいことだけど、起きてしまうことはあるよね。電話で「□□社の△△と申します。XX時にお約束をいただいておりましたが、○○の影響のため、大変申し訳ございませんがXX分ほど遅れてしまいそうです。」と連絡をしよう。到着したら、待たせてしまったことに謝罪をしようね!

 

発達障害を抱える人は多いけど、発達障害を克服して、元気に働いている人もたくさんいるよ! 社会生活になじめるよう、自分の障害・クセを理解して、対策方法を見つけていこう!