非定型うつ4 ~効果的な治療~

非定型うつの症状、要因をお話ししてきたね。
いい子タイプだった人が突然性格が変わったら要注意、だったね!
そう。今日は発症した際の治療法を紹介していくよ!

 

非定型うつを発症したら

定型うつと同様に、薬物療法、認知行動療法などの心理療法が効果的だよ。
よくなったり悪くなったりの小さな波を繰り返しながら、少しずつ改善していくよ。
焦らずじっくり、長期的に治療に取り組みたいね。

非定型うつの薬物療法

日本で使用できる抗うつ薬には、以下のようなものがあるよ。

 

三環系抗うつ薬 イミプラミン=トフラニール
イミドール
抑うつ希望を改善。効果が出るまで1-2週間。
口渇、眠気、便秘などの副作用。
SSRI(抗うつ薬) フルボキサミン=デプロメール
ルボックス
パロキセチン=パキシル
セルトラリン=ジェイゾロフト
不安や興奮をやわらげる。
吐き気・眠気・頭痛などの副作用
SNRI(抗うつ薬) ミルナシプラン=トレドミン うつ症状を改善。副作用は比較的少ない。
抗不安薬 ロフラゼプ酸エチル=メイラックス
フルトプラゼパム=レスタス
クロナゼパム=リボトール
不安・緊張・抑うつを改善。
注意力や集中力の低下、眠気などの副作用。
覚醒剤 塩酸メチルフェニデート=リタリン
ペモリン=ベタナミン
モダフィニル=モディオダール
心身の働きを一時的に活性化。
血圧上昇、口渇、便秘などの副作用。
感情調整薬 バルプロ酸=バレリン
デパケン
カルバマゼピン=テグレトール
躁状態・うつ状態の両方で気分を安定させる。
眠気・めまいなどが副作用。
抗精神病薬 オランザピン=ジプレキサ
クエチアピン=セロクエル
アリピプラゾール=エビリファイ
エイスペリドール=リスパダール
気分を安定させる。
血糖値上昇の副作用。

 

基本的には、脳内物質のバランスを整える薬だね。
そう。症状に合わせて、感情調整薬や抗うつ薬を組み合わせることもあるよ。

心理療法

上記のような薬物療法を中心に、心理療法も組み合わせて治療していくよ。
性格や育ち方などが発症の要因としてあるから、カウンセリングなどで問題を解決していくのが大切そうだね。
そう。主なものは、認知療法、行動療法、さらにその二つを合わせた認知行動療法などだよ。
自分の考え方のクセを発見して、対人関係や思考の偏りを改善していくんだね。

そのほかの治療法

ほかにも、あわせて使われるようになってきた治療方法がいくつかあるよ。
治療効果を高めるために、並行することが多いみたいだね。
まず一つ目は瞑想
肩の力を抜く、腹式呼吸、などでリラックスすることができそうだね。
そう。過去にとらわれず、未来の不安も抱かない状態にして、「今のありのままの自分」を見つめていくよ。
自分や周囲の現在を客観視して、行動を変えていけそうだね。
次に運動。非定型うつは、運動不足だと発症しやすいんだ。
身体を動かさないと、脳内物質の分泌が滞るんだよね。
そう。疲労感・倦怠感から運動は難しいと思うけど、1日に一度は外出して日光を浴びるようにしようね。
ほかにも、料理や片づけなど、体や頭を使うことが効果的みたいだね。
そうだね。そして基礎は生活リズム。過眠・過食が出やすい非定型うつだけど、生活リズムを整えていくことで改善していくよ。
人と会う約束をする、就寝時刻を決める、などして、リズム化を意識していきたいね。

注意点

非定型うつの症状がみられる場合、いくつか注意点があるんだ。
気分反応性や拒絶過敏などで感情が不安定だからね。
そう。まず一つ目は、同じように不安・抑うつの症状がある他人とは、あまり過ごさないようにしたほうがいいよ。
不安に同調してしまったり、マイナス思考が悪化してしまいそうだね。注意しよう。
そうだね。つぎに、恋愛を避けたほうがいいということ。
うーん。拒絶過敏がある場合は、恋愛で悪化してしまうことがありそうだね。
うん。もとから多感で、発症によりさらに過敏になっているから、感情の上下をともなうことはできるだけ避けて治療していこう。

 

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