認知行動療法講座「5つのコラム練習」/ 就活対策「身だしなみ」
新聞読解「新元号、情報管理徹底へ 閣僚・議長「缶詰め」「携帯預かり」 漏洩なら差し替え」
以下、記事の要約です。
5月1日の皇太子様の新天皇即位に伴い改める新元号の公表まであと1ヶ月あまりとなった。
政府は新元号が公表前に漏れないよう情報管理を徹底する。
具体的には新元号の閣議に参加し公表前に新元号を知りうる立場にある人々は、元号が決定し会見で公表されるまで、室内での待機や携帯電話の利用の制限等を検討している。
その背景には、元号が事前に漏れれば差し替え、新天皇が報道で新元号を初めて知ることがないよう配慮していることが挙げられる。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- 元号表記をやめて西暦表示のみでいいのでは
- 新しい元号は楽しみ。
- 新元号を決めるにあたりピリピリしすぎている感じがする
- 情報漏洩をしないように作っていって欲しい
国の不祥事が続いているので、基本的な情報管理はしっかりやってほしいですね!
認知行動療法講座
就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。
今回は、前回説明した反証を探すヒントを用いて、5つのコラムを作る練習をします。
例題
状況
同僚と共に任されたプロジェクトにミスがあり、上司に指摘されてしまった。その翌日、同僚が飲みに誘われているのを見たが、自分は誘われていない。
周囲を取り巻く事実
・上司が自分の同僚を飲みに誘い、自分は誘われなかった。
・前にも一度、同じ仕事をしている最中にミスをしたことがある。
・新規プロジェクトに抜擢された。
・同僚との作業中に双方の不注意でミスをしてしまった。
・このプロジェクトが始まる前は、問題なく仕事をこなし叱られたこともなかった。
・上司からミスの指摘は受けたが、それ以外に文句などを言われることはなかった。
気分
1)無力感 70%
2)自責感 70%
3)落ち込み 80%
自動思考
1)私はまたミスをしてしまった。どうして私は何をやってもだめなんだろう。
2)同僚は上司に飲みに誘われたのに自分は誘われていない。自分は上司に嫌われてしまったのだ。
3)同僚もミスをしていたが、大したものではなかった。しかし、自分は重大なミスを犯してしまった。自分は役に立たない人間なんだ。
根拠
ではまず、この自動思考の根拠を考えてみましょう。
1)の自動思考は、後輩と作業をしている最中に実際にミスをしてしまっているため、これが根拠と言えそうです。
また、前にも一度、同じ仕事をしている最中にミスをしたことがあるので、「また」と考えていることにも根拠がありますね。
2)の自動思考についても、上司が同僚を飲みに誘ったものの、自分は誘われていない、というのは事実ですね。
3)については、「ミスをした」ことは事実であるものの、同僚は大したミスではなく、自分は重大である、という根拠はなさそうです。
反証
さて、反証はどうでしょうか。
1)の自動思考に含まれると考えられる認知の歪みは、「極端な一般化」と「心のフィルター」です。
「何をやってもダメ」と考えているようですが、ミスをしたのは、今回と前回の2度だけです。
これで、「何をやっても」と広げてしまっているのは「極端な一般化」によるものですね。
また、このプロジェクトが始まる前は、問題なく仕事をこなし叱られたこともなかったにも関わらず、そこに目が行っていないのは「心のフィルター」ですね。
そもそも、「何をやってもダメ」なら、新規プロジェクトに抜擢されることもなかったのではないでしょうか。
2)の自動思考に含まれると考えられる認知の歪みは、「結論の飛躍」のうち、「心の読みすぎ」であると考えられます。
上司に嫌われているという可能性を否定することはできませんが、同時に肯定することもできません。
上司からミスの指摘は受けたが、それ以外に文句などを言われることはなかったのですから、特別嫌われていると言える根拠は見当たりませんね。
3)の自動思考に含まれると考えられる認知の歪みは、「白黒思考」「過大評価・過小評価」「レッテル貼り」です。
同僚との作業中に双方の不注意で起きてしまったミスについて、同僚と自分の間にどちらのミスが大きいも小さいもないはずです。
それが、自分ばかりを悪く捉え、同僚のミスについては軽いものとして受け止めてしまっているのが、「過大評価・過小評価」ですね。
「レッテル」と言えるのは、「自分は役に立たない人間なんだ」という部分です。
これは自分で自分に張り付けたレッテルですが、「常に」役に立たないとする根拠はあるのでしょうか?
また、このレッテルには「白黒思考」も同時に含まれているようです。
ミスをするのが「役に立たない」人間であるならば、ミスをしないのが「役に立つ」人間なのでしょうか。
そうなると、同僚も「役に立たない」人間になってしまいますね。
では、「重大なミスをした」人間が「役に立たない」のでしょうか?
どれくらいのミスをしたら「役に立たない」のか、基準はありますか?
そう、人間を「役に立つ」か「役に立たない」かに二分することなど不可能なのです。
ミスをまったくしない人間はいないでしょうし、ミスは多いが仕事は早い人や、ミスはほとんどないものの作業に時間がかかってしまう人など、「役に立つ」「役に立たない」以外にも様々な段階があるはずです。
となれば、「役に立たないというのは自分で決めたことであり、ミスをすれば役に立たないと決められるものではない」というのが反証になります。
就活対策『身だしなみ』
リスタートの就活対策講座は、ビジネスマナーについてただ講義を聞く形式ではなく、利用者さん自らで調べ、発表するという形式で進めています。
ただ講義を聞くだけよりも記憶に残りやすいだけでなく、「情報を収集する力」や「他人に伝える力」を磨くことができます。
今日のポイントは、『身づくろい』、『髪型』、『スーツ』、『小物』の4点です!
発表
今回は、このような内容について発表していただけました!
- ジャケットにしわがないか気をつける。
- 洗髪を毎日行い清潔なヘアスタイルを維持する。
- 厚化粧でもノーメイクでもなく自然なメイクを心掛ける。
- 適した服装を心掛ける。
身だしなみの基本は「清潔感」ですので皆さんも気をつけていきましょう!