アダルトチルドレン 幼少期の傷を癒すセラピー
内なる子供、内なる乳児期
克服は、ありのままの自分を見つめ直すところから、ということだったね。
今度は、原因となっている、幼少期の心の傷の解消方法「インナーチャイルドセラピー」についてお話ししていくよ。
小さなころの気持ちを思い浮かべることで、少しずつ癒していくよ。
一人でできるインナーチャイルドセラピー
試してみてね。
1.幼少期の自分と話し合ってみる
まず、落ち着いた場所で座るか、あるいは横になってリラックスしてください。
目を閉じて、幼少期の自分の姿を思い浮かべます。
そして、当時の気持ちや傷ついた体験について、子どもの自分と話し合います。
もしも子どもの自分が何も話してくれない場合には、その様子を見守ってください。
子どもの自分と一緒に遊んだり、抱きしめたりするのも有効です。
セラピーを続けて行くことで、初めは無表情だった子どもの自分も段々と笑顔を見せてくれるようになります。
自分の中にいる、子どもの頃の自分に今の自分が共感してあげることで、癒しが進んでいきます。
自分だけでもできるセラピーですが、カウンセラーなどの指導を受けて行えるところもあります。
2.インナーアダルトとの対話
インナーチャイルドセラピーを続け、効果を実感できるようになってきたら、次の段階に進みます。
幼少期ではなく、思春期や青年期、大人になってからの自分を思い浮かべて同じセラピーをやってみてください。
それぞれの時代ごとに、その時の心の傷を癒しながら進めていきます。
その際、子どもの自分相手でも、成長した自分が相手であっても、今の自分が昔の自分の親であるように接するようにしてみてください。
こうすることで、インナーアダルトを育てることができます。
これは、自己肯定感を高めることに繋がり、自分に自信を持てれば他者を愛することもできるようになっていきます。
3.インナーベイビーを見つける
アダルトチルドレンを克服するためには、幼少期に形成されてしまった自分の癖から解放され、無理をしていないありのままの自分を取り戻す必要があります。
無価値感が強く、自分が愛してもらえる存在であると信じられない人が、自分にそこにいるだけで人に愛される価値があると思えるようになるのは難しいことです。
そんな時に使われるのが、インナーベイビーと出会うセラピーです。
赤ちゃんは自分1人で生きることができず、他の人の愛情に支えられて生きています。
そのため、自分に愛情を与えてくれる周囲の人を愛し、信頼しています。
そんな赤ちゃんの自分と出会うことで、愛される価値のある人間なんだと実感することができます。
基本的なやり方は、インナーチャイルドと同じです。
落ち着ける場所で目を閉じて、赤ちゃんの頃の自分を思い浮かべてみてください。
そして、赤ちゃんの自分に話しかけたり、抱きしめたりするだけでなく、両親や周りの人から愛されている姿をイメージしてください。
自分のインナーベイビーと触れ合ううちに、他者のインナーベイビーを感じることもできるようになります。
相手の言動の裏にいる赤ちゃんを感じることができると、相手を攻撃する意思が薄れ、愛することができるようになります。
愛される自分を感じることによって、今感じている生きづらさは軽減されます。
また、他者のインナーベイビーを感じ取れるようになることで、人付き合いによる苦しさを減らすことにも繋がります。