てんかん発作の種類①

動作、認知、いろいろな発作があるてんかん発作

前回はてんかん発作の起こる原因についてお話ししたね。
うん!
脳の信号が乱れることで、一時的に発作が起こるんだったね。
そう。
脳のどの部分にその乱れが起きるかで、どういう発作が起こるのかも変わってくるんだったよね。
うんうん。
つっぱる、ねじれる。。。
そのほかにも、虫が飛んで見える、声が聞こえる、といった視覚や聴覚の異常、などもあるよ。
ふむふむ。
発作の種類、たくさんあるんだね。
そう。
今日は発作の種類についてみてみよう!

部分発作と全般発作について

てんかん発作は大きく二つに分けられるよ。
まず、原因となる脳内信号の乱れが、脳内の一部だけで起こる部分発作がひとつめ。
脳内全体で過剰な興奮が見られる全般発作がふたつめだよ。
最初は部分発作でも、影響が脳全体に広がって全般発作になることもある、ってこと?
そういうこと。
まずは部分発作についてみてみよう。
部分発作には、3つの種類があるんだ。

脳の一部だけに電気的興奮、部分発作

①単純部分発作

これが、身体の一部分に現れる発作だよ。
脳の一部だけに電気信号の乱れが起きている状態だね。
そう。
また、特徴として、本人にははっきりとした意識がある、という点があるよ。
だから、発作の始まりから終わりまで、症状をしっかり覚えているんだ。
失神したり、意識が薄れたりということはないんだね。
うん。
手足などの一部に現れていた発作が、徐々に両手両足へも広がっていく状態を「ジャクソン行進」というよ。
代表的な発作は以下の通り。

 
・運動機能の障害(手足や顔がつっぱる、ねじれる、けいれんする、体全体が片方に引かれる、回転する等
・視覚や聴覚の異常(小さな虫が飛んでいるように見える、人が話す声が聞こえる、等
・自律神経の異常(頭痛や吐き気を催す、等

色々な種類があるんだね!

②複雑部分発作

こちらは意識が薄れた状態での発作、単純部分発作からの移行で起こるよ。
単純部分発作とはどう違うの?
単純部分発作とは違って、意識が徐々に遠のいていく、周囲の状況がわからなくなる、といった意識障害が起こるんだ。
だから発作中の記憶障害がみられることがあるよ。
ふむふむ、意識がある単純部分発作から始まって、複雑部分発作に移行すると、意識が薄れていく、ということだね。
そう。
症状が進むと、手足のけいれんが激しくなったり、口から泡を吹いたり、意識を失ったりすることもあるよ。

 
・意識減損発作(急に動作を止めてぼーっとする
・ふらふらと歩き回る
・手をたたく
・口をもぐもぐさせる

意識は薄れているけど、倒れてしまったりということは少ないよ。
また1~2分と短時間で回復するよ。

③二次性全般化発作

単純部分発作・複雑部分発作から始まって、だんだんと脳全体に信号の乱れが広がる発作だよ。
脳全体に広がっていくと、部分発作ではなくなっていくね。

 
・意識をなくす
・手足をつっぱらせる
・がくがくと全身けいれんする

ほとんどの場合は全般発作の「強直間代発作」という発作と同じ症状で、区別が難しいんだ。

 

発作の多くは、服薬や治療でコントロールできていくよ。
明日は全般発作についてみてみよう!

 

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