お盆特別プログラム アンガーマネジメント②
今年度のお盆期間は、普段とはちょっと違う特別な講座を開催しています。
最初の3日間は、「アンガーマネジメント」について、そして最終日には外部講師による「メイク講座」を行います!
2日目となる今日は、”怒りのタネ”についての話です。
怒りの前には他の感情がある
怒りという感情は、一度火が付くと一気に大きくなってしまいます。
しかし実は、火が付く前の”タネ”の段階に目を向けると、怒りとは別の感情が隠れているのです。
例えば、帰りが遅くなった子供に対して、親が「こんな時間までどこに行っていたの!」と怒っていたとします。
この場合、怒りのタネは、「子供に何かあったのではないか」という”不安”の感情であったと考えられます。
怒りのタネに目を向けることで、怒りが沸く原因を知り、対処しやすくなります。
怒りのタネは思い込みから生まれる
怒りが生まれる原因は周囲の環境ではなく、自分自身の考え方にあります。
同じ状況でも、人によって怒りの度合いは大きく異なります。
ある人にとっては許せないようなことでも、別の人からすればまったく気にするようなことではない、ということもあり得るのです。
何故ならば、怒りのタネが生まれる原因は”思い込み”であるからです。
人は常に、この先に起こることを予測しながら生活しています。
これがただの予測で済めばよいのですが、「当然こうだろう」という思い込みとなってしまうと、予測が外れたときに強く動揺し、怒りのタネを生み出してしまうのです。
怒りのタネとなる感情は、悲しみや不安など、マイナスの感情だけではありません。
こうなって欲しいといった”期待”が外れたときなどにも、強い怒りが沸いてきます。
特に怒りの沸く要因になりやすい、3つのワードを紹介します。
「べき」
「べき」は、自分の価値感が強く反映される言葉です。
自分の行動を制限したり、他人の行動を決めつけたりすることから、怒りのタネを生み出してしまいます。
重要なのは、「べき」は自分のルールであって、他人のルールではないということです。
他人を自分のルールで縛ろうとすると、思い通りにならないことに怒りを覚えます。
また、自分で達成が困難なルールを持っていることで、自分自身や周囲に対して怒りが沸くこともあります。
「せっかく」
相手のためにわざわざやった、頑張ったにもかかわらず、それが報われなかったという思いが表れている言葉です。
しかし、相手がそれを望んでいたとは限りません。
「喜ぶだろう」というのは自分の思い込みであり、相手の希望とは関係ないのです。
しかし、このように考えていることで、相手が思ったような反応を返してくれなかったときにはがっかりして、相手への怒りが沸いてきます。
「はず」
結果を予想していたにもかかわらず、外れてしまったときに出る言葉です。
自分では正しいと思っていても、それは思い込みであり、かけた期待や希望は自分の欲求にほかなりません。
自分と他人は違う、ということを自分に言い聞かせる必要があります。
1人1人考え方も違えば経験も違い、他人が関わる以上、ものごとは自分の思い通りには進みません。
一般論としてはわかっていても、いざ自分のこととなると、なかなか気づけないものです。