不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その43 心の余裕を取り戻す~
自分にできないことを悔やむのをやめる
他人と比べるのを辞めれば、心に余裕がでる
- あの人はすごい、周りからも慕われているし、仕事も楽しいのだろう。
- 憧れるものがある。でも自分が手にするにはハードルが高い。
このように他人と比較して自分は・・・と考えてしまうクセはなかなか抜けません。
比較をするから、「自分の方を認めてほしい」と気づかないうちに争いを始め、またどこにいても敵を見つけ、孤独感や閉塞感に襲われてしまいます。
ここで、他人はその点が優れているという事実の認識のみに留めるようにすると、比較から少しずつ抜け出すことができます。
- 周りからも慕われているし仕事も楽しいのだろう。
- でも自分が手にするにはハードルが高い。
このように、他人の優れている点に主観的な解釈を付け加えるから、比較をして争いにつなげてしまいます。
あの人はすごい、であればそのすごい点だけ、憧れるものがあるのなら、その素晴らしさだけ。
周りから慕われていること、自分のハードルなどは関係がないのです。
こう捉えるように意識を変えていくことで、少しずつ比較するクセから抜け出していきましょう。
このクセから抜け出すことができれば、実際に心に余裕がうまれてきます。
争い、きゅうくつさを感じることも減っていくでしょう。
幸せの裏側の苦悩に気づく
比較をしていると、あの人は羨ましい・あの人は全てを持っている、と執着をしてしまいます。
しかし比較の癖から抜け出し心の余裕が出てくると、「羨ましいけど、あの人が頑張った結果で成果だ」と考えることができるようになってきます。
- あの人はすごい。
しかし、それはあの人が頑張ってきたからだ。
仕事量も多いだろうし、ストレスもあるのではないだろうか。 - たくさん稼いでいて、知名度もある芸能人。
これまでは楽しそうだ、羨ましい、と比較をしていた。
しかし、そのぶん責任もそれなりに重く心労もあるだろうと気づいた。 - いつも周りから慕われている人がいる。
今まではただ羨ましい、自分はダメなのか、と考えていたが、人付き合いが多いと気遣いも多い。
あの人もたくさんの苦労をしているんだろう。
他人の優れている点を見て、自分と比較して「自分も同じようにしなきゃ」「我慢しなきゃ」と息苦しくなるのはやめてみましょう。
そうするとこのように、相手の苦労してきた結果や、悩みもあるのだろうと考える余裕が出てきます。
自分を比較するのをやめるだけで、他人のことを考える余裕がこんなにも出てくるのです。
気づない、他人の不幸せな部分
自分の辛さは、もちろん痛みが強いもの、耐えがたいもの。
ですが、他人も全く同じなのです。
自分の心が自由になっていなければ、相手の本心や、相手の辛い部分に目を向けることができず一人よがりになってしまいます。
お金持ち、慕われる人だって、彼らの中では独りよがりになっているかもしれません。
- 仕事では好きなように振る舞えてラク。
だけど家に帰ると居場所がなくて辛い。
それでも、お金は他人よりたくさん稼いでいる。 - 他人に気遣いをするだけで慕われるのならば、それに越したことはない。
プライベートでは友達がいなくても、職場で尊敬されていればいい。
当人たちだって、このように独りよがりになって、自分で自分を慰めているかもしれません。
自分の本心を満たせていないこと、それで自分を慰めるように独りよがりになっているということに、気づいていないかもしれないのです。
幸せを自分で決める、ということ
他人から見て羨まれるような素晴らしい点。
それがどんなに誇らしいものであっても、自分自身が、そのほかの部分も含めて自分をどう思っているかが肝心です。
自分の周りの環境、自分自身の得意な点、苦手な点。
自分自身の心が満足しているでしょうか。
全部含めて自分は満足している、と言える人が、本当に幸せだと言えるでしょう。