就活SST「謝り方の練習」
就活SST
現在、高田馬場の就労移行支援事業所 リスタートでは、リモートによるプログラムを行っています。
今日は、就活SSTのプログラムを行いました。
在宅の期間中も主に課題をこなすという形でSSTは続けていましたが、講座でのSSTは間が空いていたため、以前の復習を進めています。
今回は、前回の謝る方法についての実践練習を行いました。
謝り方の復習
前回、謝罪が必要な場面で注意する必要のあるポイントを、4つに分けて紹介しました。
まずは復習していきましょう。
1.始めは必ず「お詫び」の言葉から
謝罪が必要な場面では、理由の説明等をするよりも先に、まずはお詫びの言葉を伝えましょう。
お詫びの前に説明を始めると、「言い訳」をしているように感じられやすくなってしまいます。
2.理由と対処法を伝える
「問題が起きてしまった理由」と、「改善策」を伝えることで、しっかりと問題を受け止め、繰り返さないように心がけていることが相手に伝わります。
ただし、問題が起きた理由が相手や第三者にあるというときには、3.のポイントに注意してください。
3.原因が自分にないと感じているときは
クレームを受けたものの、その原因が相手や第三者にあるという場面も時にはあるでしょう。
こんなとき、「自分は悪くないのに」と嫌な気持ちになりますが、そのままそれを伝えるのではなく、相手に不満を感じさせてしまったことへの謝罪をするのが有効です。
4.非言語情報に注意する
はっきりした「声」や、伏し目がちな「視線」、横に結んだ「口元」など、言葉以外の部分にも注意が必要です。
実践練習
では、いくつかの謝罪が必要な場面において、どのような伝え方をすればいいのか考えてみましょう。
①:ミスを先輩に報告する必要があるとき
以下の謝罪の言葉を見てみてください。
「申し訳ありません。○○の作業中にミスをしてしまいました。ほかの作業と並行していて時間が足りず、最終チェックを怠ってしまいました。どうすればいいでしょうか?」
さて、この謝罪はいかがでしょうか。
まず、「申し訳ありません」と謝罪の言葉から入っているのは良いポイントですね。
「ほかの作業と並行していて時間が足りず」という、理由の説明の部分はどうでしょうか。
“問題が起きてしまった理由を説明する”のが大事とは言いましたが、このような理由は、「そのような状態であったのだから仕方がない。自分は悪くない」という”言い訳”に聞こえてしまいます。
ほかの作業があるためにミスを起こしてしまったのなら、謝罪の場では「そのような状態であったにも関わらず相談しなかった自分のミス」と捉えた方が良いでしょう。
また、「どうすればいいでしょうか」と聞いてしまっているのも気になるポイントです。
どのように対処するのか、改善していくのかについては、可能な限り自分で考えて伝えるようにしましょう。
②:「御社のソフトを使ったら求める通りの動きをしなかった」とクレームを受けた
以下の謝罪の言葉を見てみてください。
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。こちらのソフトにつきましては、御社の運用法を改善していただくことで、問題が解決できるかと思います」
さて、クレームを入れてきた側の企業の運用法が問題の原因であったとして、この謝罪のしかたで良いのでしょうか。
例え本当に問題の原因が相手の側にあったとしても、それをそのまま伝えてしまうと「責任転嫁」であると感じられ、相手をより怒らせてしまうことがあります。
そこで、以下のような言い方にしてみてください。
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。繁忙期に異例の事務処理をお願いしてしまい、誠に申し訳ございません」