自分の人生を支配している「思い込み」 ⑮ ~思い込みに気づく4つの方法~

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週金曜日に自己分析講座をやっています。

自己分析講座では、「自分を知り、人に説明できるようになること」と、「自分で自分にかけてしまっている『制限』に気づき、苦手を克服すること」の2点を軸に分析を進めています。

ここでは、自分について知り、『制限』から抜け出すために、「思い込み」というものについて考えていきたいと思います。

思い込みに気づく4つの方法

今回は、思い込みに気づくための方法を4つ紹介していきます。

ただ、思い込みというものはなかなか自分では気が付けないものです。

自分の考えは、自分自身には疑いようのない正しいものと感じられるため、そこに別の視点を持ち込むのは大変なことなのです。

そこで、可能であれば今から紹介する方法は、周囲の誰かに頼んで自分に問いかけてもらうといいかもしれません。

言葉を定義する

「自分はいつもついてないな」なんて思ってしまうことはありませんか?

そんなときは、とっさに「いつもってことは、毎日ついてないってこと?」と問いかけてみてください。

「いつも」という言葉をはっきりと定義させようとしていくと、ついていないわけでもないような経験も浮かんできて、「いつもというわけではないな」と気づくのではないかと思います。

「いつも」の他、「みんな」「普通は」「当然」といった言葉が出てきたら、思い込みに囚われている可能性が大です。

「”みんな”とは具体的に誰か」「”普通”とはどんなときか」「”当然”とはどのような条件か」

よくよく考えてみれば、その定義は自分が勝手に作った思い込みであることが見えてきます。

根拠を問う

「自分には才能がない」と嘆いていたとしましょう。

では、そう思う根拠は何でしょうか。

挑戦していたことに失敗したから?

それであれば、失敗したことがある人はみな、才能がない人なのでしょうか?

自分よりも良い成果を出した人がいたから?

もしそうだとしたら、才能がある人は、すべての人の中で一番良い成果を出した人だけということになってしまいます。

このようにして、「自分には才能がない」ことの根拠を突き詰めていくと、いずれ明確な根拠を出すことができなくなります。

つまりはこれも、自分の思い込みであるということです。

「才能がない」と決めたのは、他の誰でもなく、自分自身なのです。

比較に気を付ける

「どうして私の生活はまったく楽にならないんだ」といった発言が出てしまったとします。

「誰と比べて」そう思っているのでしょうか。

また、今が楽でないのなら、「楽な生活」というのはどのような生活なのでしょうか。

恐らく、「まわりの人は良い会社で働いて、良い家に住んでいる。それに比べて自分は・・・」といったネガティブな比較が浮かんでくることでしょう。

しかし、よく考えてみてください。

その「いい会社で働いている」人は、本当に楽な生活をしているのでしょうか。

「残業が多くて仕事がハードだと言っていた」「出世競争が激しく、精神的に辛いらしい」など、「楽な生活」とは食い違う部分も見えてくるかもしれません。

人と比較してしまって辛くなるという人は、自分の自身がない部分と、他者の輝いて見える部分を抽出して比べてしまっていることがあります。

自分が苦手な分野と、他者の得意な分野を比べたりしたら、当然相手の方が優れて見えるため、落ち込んでしまうでしょう。

しかし実際には、別の分野では相手よりも自分の方が良い成果を出せる、といったことも多々あるのです。

このように、比較という行為は特定の狭い部分のみを比べて、「自分はダメだ」という思い込みを作ってしまうことがあります。

例外を探す

何かにチャレンジしようと思ったが、「年齢的に無理」と結論付けて辞めてしまう人は多くいます。

それが、定められたルールや規則による年齢制限であれば仕方がないことかもしれません。

しかし、転職や資格の取得など、年齢に制限が設けられていないものであれば、実際にはいくつであろうとチャレンジして良いはずです。

そのようなときは、「それって、誰でもそうなの?」と問いかけてみてください。

恐らく、ネットで検索したり、人から話を聞いてみたら、自分が”無理”と諦めたことを成し遂げた人の情報も出てくるのではないかと思います。

人は、「できない」と思い込んだことに関しては、諦めの気持ちから力を発揮できなくなってしまいます。

しかし、「できている」人を見つけ、自分にもできるかもしれないと思い至ったら、実現の可能性が見えてくるのです。

何事にも例外はあるものです。

「無理」という思い込みで決めつけずに、可能性を探してみてください。

 

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