紹介!コミュニケーションのテクニック ⑱ ~話す前に自分で貶めない~
紹介!コミュニケーションのテクニック
就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。
これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。
ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。
自分の話を自分で貶めない
人前で話をしなければならなくなったとき、以下のような言葉を最初に話していませんか?
「つまらない話かもしれませんが」
「まとまりのない話で申し訳ないのですが」
「お役に立てる話ではないかもしれませんが」
これらの言葉は、自分の話に自信がないために出てくる言葉です。
「上手く話せなくても責められることのないように」という自己防衛から出てきてしまう言葉なのですが、実のところ、逆効果となってしまうことが非常に多いのです。
第一に、話をする側だけでなく、話を聞くという側も、時間や集中力を消費しています。
それが、話を聞き始めていきなり「自分の話には価値がないかもしれない」と言われたらどうでしょうか。
困惑させてしまいますし、せっかく聴きに来てくれている相手に対して失礼になってしまいます。
第二に、人は受けた”印象”によって、見聞きした内容の解釈が大きく異なるものです。
自信満々に発表されたので多くの人が信じていたが、実際には誤っていた、といういったことがありますよね。
特に始めのうちに与える印象は大切で、先ほどの例のような話し始めの場合、「対して価値のない話なんだな」というフィルターがかかってしまうのです。
そうすると、例え話の内容がとても良いものであったとしても、「価値のない話」というフィルターのせいでネガティブな部分や良くない部分に聴衆が注目しやすくなり、悪い印象が残ってしまうことになるかもしれません。
役割を任せられたのであれば、せいいっぱい話すことを心がけて自分の話を貶めることはないように気を付けましょう。
「せっかくいただいた機会ですので、みなさんのお役に立てる話ができればと思います」
「実のところ、とても緊張しているのですが、精一杯話させていただきます」
といった入口から話し始めれば、ネガティブなフィルターがかかることもなく、相手も話を聞いてくれるはずですよ!
無理にジョークで始めなくてOK!
海外の人のスピーチなどを聞いていると、語り始めや要所でジョークを用いて聴衆の心を掴んでいるような光景を目にすることがあるかもしれません。
実際に、淡々と話しているだけでは飽きてしまう聴衆に対して、ジョークを挟んで興味を持ってもらうというのは良い手法です。
しかし、だからといって無理にジョークを挟んだり、語り始めにジョークを飛ばさなければいけないといったことはありません。
むしろ、無理しているのが丸わかりなジョークでは盛り上がりませんし、そちらに意識を取られて肝心の話す内容がおざなりになってしまっては元も子もありません。
笑いを取るのが苦手であれば、先ほどの例のように始めてしまえば、悪い印象にはならないはずですよ!