ワンランク上の感情ケア ~その13 落ち込みループから抜け出す第一歩~
ネガティブになったとき、って?
- ネガティブ。落ち込みやすい。
- ひとつ失敗すると、成功体験があっても見えなくなる。
- ネガティブのループに入って、抜け出せない。
- 一度失敗すると、あれもこれもと不安になる。
私たちは、何かがうまくいかなかったとき、ショックを受けたとき、辛いと感じて落ち込みを感じます。
落ち込んでいるときの思考回路は、どうなっているでしょうか。
負の連鎖から抜け出す
落ち込んでいる脳内
私たちはネガティブになると、過去、他人、未来について考えています。
過去や他人は変えられません。
でもそんな過去のことを振り返って、「ああすればよかった」 「こうすればよかった」と自責。
ただし、そこで腑に落ちることはまずありません。
他人についても、「あの人が言ったから」 「責任は誰にあったのか」などと考えますが、こちらも決定打にはなりません。
あれもこれもだめ、と自分のメンタルを削り続け、そのうち過去や他人のことだけではなく未来をも悲観しだします。
「失敗したのだからこれからもダメ」 「何をやっても上手くいかない」などと、不確定な未来をも、不幸なものだと決めつけ始めます。
成功させるための努力をする、という積極性もないため、チャレンジしても失敗を繰り返してしまうでしょう。
さらに自信がなくなり、負の連鎖は終わることがありません。
自責、他責、悲観のループが、落ち込みの原因です。
過去を「反芻(はんすう)」、繰り返し自責する
このネガティブの連鎖を引き起こす、過去を反芻する思考、これは文字の通り「反芻思考」と呼ばれます。
この反芻思考、「今、自分は過去のことを反芻している!」と気が付くことができれば、連鎖から抜け出すことができるでしょう。
しかし、一度ネガティブになってしまうとこの反芻思考からはなかなか抜け出すことができません。
やっかいなことに、自分が反芻思考になっていると気が付くのはなかなか難しく、
仕事、プライベート問わず、通勤時でも就寝時も、ずっとネガティブなことから抜け出せません。
また眠ってリセットといきたいところですが、翌日再発したり、
指摘を受けるたびに過去の記憶がよみがえったり、
と何度も繰り返してしまうものでもあるのです。
未来を楽観したり、失敗を防ぐ努力をしたりといったエネルギーは奪われて行ってしまうのです。
まずは「気づく」ところから
落ち込んでいる、ネガティブになっている、反芻している・・・
そんなことに気が付くことができれば、その時点でネガティブからは一瞬抜け出すことができます。
「今」落ち込んでいるという、「今」に視点が戻ってくるからです。
元気がないなあ、落ち込んでるなあ、気分がよくないなあ、と思ったら、「今」を考えてみましょう。
今の自分は、過去のことを繰り返し考えてしまっていませんか?
今のあなたは、「どうしてダメだったのか」と過去の失敗の原因探しを続けていませんか?
今ネガティブなあなたは、考えるのという行為をやめられずに困っていませんか?
今、あなたは自責ばかりしていませんか?
「絶対だめ」 「いつもだめ」 「必ずだめ」 と、自分を全否定、過去や未来を全否定していませんか?
今、自分はどんな考えをしているのか、ということを考えるだけでも大丈夫です。
もし今落ち込んでいるのなら、「今」何を考えているのかに意識を向けてみましょう。