自分の人生を支配している「思い込み」 ⑲ ~思い込みをプラスに活用する~

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週金曜日に自己分析講座をやっています。

自己分析講座では、「自分を知り、人に説明できるようになること」と、「自分で自分にかけてしまっている『制限』に気づき、苦手を克服すること」の2点を軸に分析を進めています。

ここでは、自分について知り、『制限』から抜け出すために、「思い込み」というものについて考えていきたいと思います。

思い込み=悪いもの”ではない”

ここまで、”自分の人生を支配している「思い込み」”の記事では思い込みから脱却するための方法を紹介してきました。

しかし、実のところ思い込みはすべてがすべてマイナスというわけではありません。

むしろ、思い込みを活動することで問題を改善したり、目標を達成することができたりする場合もあるのです。

今回は、思い込みをプラスに活用するための方法を紹介していきたいと思います。

ポジティブな自己暗示

人の味方をしてくれる思い込みの代表的な例が「ポジティブな自己暗示」です。

自己暗示とは、言葉の通り自分に暗示をかけるということですが、もう少し具体的に説明すると、「実現したい目標を達成した自分の姿をイメージする」というものです。

理想とする未来の自分の姿を脳内で”先取り”することにより、それを現実にするのが自己暗示の目的です。

これが有効に働く例として、スポーツを挙げることができます。

例えば野球の9回裏。このままいけば負けが確定するという場面で最後まで諦めずに底力を発揮しての逆転勝利!

手に汗握る展開ですが、現実に起こっている出来事ですよね。

この、「最後まであきらめない」という姿勢は、人一倍努力を積んできたという自信から生まれた「思い込み」から作られます。

「こんなに頑張ってきたのだから負けるはずがない」という思い込みを持つ人と、「このままやっても負けてしまうだろう」と考えている人。同じ局面から成果を出せるとしたら、前者の人でしょう。

「うまくいく」「自分ならできる」という思い込みが、行動するための活力となるのです。

また、ポジティブな自己暗示について話す上で避けては通れないのが「プラシーボ効果」です。

実際には薬効を持たない偽薬を、薬と偽って飲むと実際に症例が治まる、というものですが、この実例は多く存在します。

さらには、膝が悪くて歩くのが辛いと言っていた患者さんに対して、膝を開いて何も治療せずただ縫い合わせるという手術を行ったところ、その患者さんは普通に歩けるようになったという話もあります。

はたまた、筋力トレーニングをするときは、ただ筋肉を動かすよりも、鍛えている部分の筋肉が一度破壊され、超回復して強くなっていくところをイメージしながら行ったほうが効果が上がるといった話も存在します。

これらは、人の認識というものがいかに思い込みに影響されているのかを示す好例と言えるのではないでしょうか。

ポジティブな自己暗示は、人生における目標や夢といったものにも大きな影響を及ぼします。

「将来、自分はこれになるんだ」という強い思い込みを持つ人は、人生の様々な選択の場面において”夢に近づけそうな”選択肢を選ぶようになるのです。

すると、その積み重ねがやがて実際に夢を実現させていくのです。

「サッカー選手になりたい」と思った子供が本当に全員サッカー選手になれるわけではありません。

しかし、サッカー選手になる夢を叶えた人は、みんな「サッカー選手になるんだ」という思い込みを持ち続け、その夢に近づくための選択肢を選び続けた人たちなのです。

このように、ポジティブな自己暗示を持つことで、思い込みを夢を叶えるためのエネルギーにすることができるのです。

 

restart_banner