休日プログラム「認知の歪みチェックリスト」

休日プログラム

今日は土曜開所日です!

今回は、認知行動療法講座で紹介している「認知の歪み」について、自分の考えに含まれやすいものがないかを調べるためのチェックリストに取り組みました。

認知の歪みチェックリスト

今回は、自分が持つ認知の歪みをチェックリストで探してみます。
まずは、認知の歪みの10パターンを復習しましょう。

①白黒思考
曖昧な状態を許容できず、物事すべてを白か黒かと極端に二分して考えてしまう。
例)すべての仕事で良い結果を出さねばならない。1つでも失敗があれば、他が成功していたとしても、全て失敗したも同然なのだ
例)少しでも幼稚であれば大人とは言えない

②極端な一般化
1度や2度起こっただけの失敗・悪い出来事を、常に当然のごとく起きるコトだと思いこむ。
例)仕事でミスをした。自分はいつも失敗してばかりだ。

③心のフィルター
ものごとの良い部分をまるで意識できなくなり、悪いことばかりを思い出してしまう。
目の前にキレイな景色が広がっていても、ほんの小さなゴミが落ちていたら、それしか目に入らなくなる状態。
例)今までの人生の中で、いい思い出なんて一つも無い

④マイナス化思考
良い部分を遮断する心のフィルターに対して、マイナス化思考は良いことを良いと考えられなくしたり、あったことにマイナスの解釈を加えてしまう。
例)仕事で大きな成果を上げても『過去の失敗の償いに過ぎない』と落ち込む。
例)道に落ちているゴミを片付けても『わたしは腐った偽善者だ』と自己卑下する。

⑤結論への飛躍
明確な根拠がないにも関わらず結論付けてしまう。“心の読みすぎ”と”先読みの誤り”に分類できる。

・心の読みすぎ
人の断片的な行動や発言で、その人がどう思っているかを決めつけてしまう。
例)上司に挨拶をされなかったことで、自分は嫌われていると考えて憂鬱になる。

・先読みの誤り
だれにもわかるはずがない将来を決めつけてしまう。
例)「わたしは一生不幸だ」
例)「わたしは永遠に孤独だ」

⑥過大評価・過小評価
自分の失敗や悪いところを必要以上に大きく、自分の成功や良いところを極端に小さく考える。
あるいは他人の場合はその逆に考える。
例)人とうまく話せた時のことは忘れ、話せなかった時のことばかり覚えている。
例)自分が失敗したら「自分は無能だ」と考えるが、他人の失敗は「そんな失敗大したことないさ」と励ます。

⑦情緒的な理由付け
その時の自分の感情に基づいて現実を判断する。
例)「自分は生きている価値がないと感じる。だから本当に生きている価値のない人間だ」
例)「これをやりとげる自信がない。だからきっとやりとげられないにちがいない」

⑧べき思考
「こうするべきだ」「ああするべきではなかった」と過去を思い出して悔やんだり自分の行動を自分で制限したりする。
自分で考えた基準を絶対のものとして考える。
例)「上司なんだからもっと大人らしい行動をするべきだ」
例)「人は人と関わらなければ生きていけない。だから、人に感謝すべき」

⑨レッテル貼り
自分や他人に柔軟性のないイメージを創り上げて、そのイメージを固定してしまう。
例)私はダメ人間だからいつも失敗するのだ。

⑩自己関連付け
何か悪いことが起きると、それが自分に関係なくとも自分のせいであると責める。
例)子供が問題を起こすとすべて自分の育て方が悪かったのだと強く自分を攻める
例)プロジェクトの失敗はみんなには責任がない、わたしが全部悪いんだ

認知の歪みとは、辛い気分の原因となる思考のパターンです。
起きたことを事実そのままに受け取るのではなく、ネガティブな方向に歪めた推測をしてしまうことで、怒りや悲しみ、不安といった気持ちが浮かびやすくなってしまうのです。

次のチェックリストで、自分の認知に含まれやすい歪みを探してみてください。

認知の歪みチェックリスト

□① 何かをする時に、途中で1つでもミスしてしまうと最後まで続けることができない

□② 自分に関わる人は、敵か味方かに明確に分かれている

□③ 例え1度だけであっても、嘘をついたことがある人は信用していない

□④ TVなどで災害の様子を目の当たりにすると、自分の身にも起こるのではないかと心配でたまらなくなる

□⑤ ちょっとしたことでも、注意を受けると大きく落ち込んでしまう

□⑥ 失敗から学ぶと言うが、実際に失敗から学べることはほとんどないと思う

□⑦ 嬉しいことやラッキーなことがあっても素直に喜べない

□⑧ 例え上手く行ったことであっても自分の失敗した点を探してしまう。

□⑨ 今が幸福でなく、将来もずっとこのまま辛いままだと思う。

□⑩ 誰かが笑っているのを見聞きすると、自分が笑われているのではないかと思ってしまう

□⑪ 「自分の努力が足りないから報われないのだ」と感じている

□⑫ 例えどんな人でも、実力がある人には忠実に接している。

□⑬ 食わず嫌いをする方である

□⑭ 人に怒られると涙が出てくる

□⑮ 法律やルールは絶対に守らなければならないと思う

□⑯ 恋人や家族、友人から連絡が来ないと怒ってしまう

□⑰ 気に入らないところが少しでもあったら、その人とは付き合えない

□⑱ 自分の良いところを挙げられない

□⑲ 他人の問題とわかっていても、首をつっこまずにはいられない

□⑳ 自分が携わっていない仕事であっても、同僚などがミスをした時に落ち込んでしまう。

診断結果

チェックした項目によって、以下の認知の歪みを持っている可能性があります。

①,②のどちらか、あるいは両方にチェック・・・白黒思考
③,④のどちらか、あるいは両方にチェック・・・極端な一般化
⑤,⑥のどちらか、あるいは両方にチェック・・・心のフィルター
⑦,⑧のどちらか、あるいは両方にチェック・・・マイナス化思考
⑨,⑩のどちらか、あるいは両方にチェック・・・結論への飛躍
⑪,⑫のどちらか、あるいは両方にチェック・・・過大評価/過小評価
⑬,⑭のどちらか、あるいは両方にチェック・・・感情的決め付け
⑮,⑯のどちらか、あるいは両方にチェック・・・べき思考
⑰,⑱のどちらか、あるいは両方にチェック・・・レッテル貼り
⑲,⑳のどちらか、あるいは両方にチェック・・・自己関連付け