自分の人生を支配している「思い込み」 ㉑ ~性格を変える4つの方法①~
就労移行支援事業所 リスタート では、毎週金曜日に自己分析講座をやっています。
自己分析講座では、「自分を知り、人に説明できるようになること」と、「自分で自分にかけてしまっている『制限』に気づき、苦手を克服すること」の2点を軸に分析を進めています。
ここでは、自分について知り、『制限』から抜け出すために、「思い込み」というものについて考えていきたいと思います。
行動を変える
性格によって行動が選ばれる一方で、行動を変えることで性格を変えていくことができます。
人は、無意識のうちに自分の行動性に一貫性を持たせようとします。
例えば、「自分は明るい人間ではない」と思っている人が、あえてどんどんと会社の人に挨拶をするようにしていくとどうなるでしょう。
始めのうちは、自己評価と食い違うために非常に居心地が悪いかもしれませんが、繰り返していくうちに「挨拶をする」という行動に内面の方が引っ張られるようになっていきます。
そしていつしか、「自分には会社の人々と挨拶を交わすくらいの社交性がある」というような”思い込み”が作られ、依然と比べ外交的な性格になっていくのです。
性格は、行動の後から付いてくるものです。
同じ成果を出したとしても、それを「うまくいった」と口に出していると、ポジティブなイメージがつき、自信をもって行動できるようになっていきます。
一方で、それを「ダメだった」と誰かに話したりしていると、ネガティブなイメージがつき、自信を失くして自分から行動に移せなくなっていくのです。
例えそれが本心ではなかったとしても、そのように振舞っているうちに、だんだんと自分の意識も変わってくるものです。
行動を思い切って変えてみることが、自分を変えるための第一段階になります。
元気がないときには、作り笑いでもいいから笑ってみれば、少し前向きになってきますよ。
「振り」をしてみる
思い込みを味方に付けるための方法として、「振り」というものは有効な手段です。
理想の人をマネることで内面を変えていく心理学の手法を「モデリング法」といいます。
誰かの振りをすることで、その理想像に少しずつ近づいていき、その姿が自分であるのだ、と脳が思い込むようになるのです。
そもそも、人は誰でも模倣を通して様々なことを理解してきています。
赤ちゃんは、親に手を振られたらマネをしますし、声を出すのも親のマネをした結果です。
そのように多くの行為をマネする中で、相手の行動が持つ意図やその行動の対象が持つ意味を学習していくのです。
この手法は、何も赤ちゃんにしか使えないものではありません。
「見て覚える」という言葉がありますが、実際に仕事の中でも、周りの上司や先輩のふるまいや動作を見て、それを模倣することでやり方を把握していくことがあるのではないでしょうか。
また、「振り」の対象は行動だけではありません。
マネをするために誰かを注意深く観察していると、だんだんその人の思考パターンや考え方もわかってきます。
すると、「あの人だったらこんなときどうするだろう」というように、自分の行動パターンと別に、観察したその人のパターンが選択肢に加わるようになってくるのです。
今までの自分のパターンではうまく解決できなかった問題を、他の人のマネをしてみることで解決できれば、だんだんと自分の行動パターン自体が変わってきます。
次回、残りの2つの方法について紹介していきます。