就活SST「誤解されづらい話し方」

新聞読解「タイトル」

以下、記事の要約です。

ミニストップは11月から企業のオフィスの中など約1000か所に、支払いまでを客が自分でする小型店を出すそうです。
深刻な人手不足に新型コロナウィルスへの対応も重なり、店舗形態の見直しが加速している。商品は賞味期限の長い食品や雑貨類の100品程度に絞る。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 無人店のジャンルが増えた。
  • 無人点の改善の余地があり。
  • 取り扱いなど限られているのが困る。
  • 現金が使えなくて不便。
  • 生産性の向上。

今後は無人化によって日本経済全体の生産性向上にもつながりそうですね!

就活SST

前回の就活SSTでは、出会い頭のひと言で伝えられる”心配り”について紹介しました。

今回は、誤解を防ぐためにはどのようにすればいいか、考えていきます。

誤解を防ぐ話し方

まず、どうして誤解というものが生まれるのかを考えてみましょう。

以前のSSTや認知行動療法でも言及してきた通り、受け取った情報の意味を解釈するのは常に”受け取り手”です。

話を聞いているとき、聞き手はただ耳に入った言葉をそのまま記憶に書き込んでいるわけではありません。

得た情報に対して、「これはこういうことかな?」「じゃあこうなるのかな?」というように色々と考えたり、予想を立てたりしているのです。

これ自体は何も悪いことではないのですが、誤解が生まれてしまう原因はここにあります。

以下の例を見てください。

「試作品の開発が遅れています。完成まであと2ヵ月かかるとのことで、5月になりそうです。
その後、試作品を使って安全性や有効性をチェックし、生産ラインを設計すると、商品を生産できるまでに3ヵ月かかります。すると商品を出荷できるのは8月末です。これでは需要最盛期に間に合いません。
現在、出荷を早めるための方法を検討しています。まず試作品に取り組むスタッフを倍増します。安全性のチェックはできるところから始めます。生産ラインは試作品の設計図をもとにして作ります。
これにより、7月はじめに出荷できると思います。」

この例では、「7月はじめに商品が出荷できると思います」という結論を最後に述べています。

最後に述べるのだから、結論を誤解するはずがないと思うかもしれませんが、実はそうではありません。

「試作品開発が遅れている」という背景から話し始めた場合、結論を最後に述べるまでの間、上司には様々なことを考える時間、すなわち想像力を発揮する余地を与えてしまうことになります。

もしもこの上司が、商品の市場投入は最需要期に間に合わないのではないかと心配していた場合、この間に様々なネガティブな想像をしてしまいます。

その結果、最後に聞く「7月はじめに商品が出荷できると思います」という結論にバイアスがかかり、「対応策やあらゆる条件がうまく行った場合のみ、7月はじめに商品が出荷できる」といったネガティブな想像に沿った解釈をしてしまうかもしれません。

逆に、「7月はじめの商品投入は至上命令だ」と上司が考えていれば、「出荷を早める方法はどれも実行可能だ」「対応策は素晴らしい。きっとうまくいくだろう」などとポジティブな想像をし、結果的に「7月はじめの商品出荷は絶対に確実だ」とポジティブな想像に沿った解釈になる可能性があります。

このような形で誤解を防ぐためには、反対に結論から話す話し方をすることが有効です。

次回、そのような話し方について紹介していきます。

 

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