認知行動療法講座「問題解決の流れ」

新聞読解「居酒屋の業務転換200店超」

以下、記事の要約です。

新型コロナウィルス感染拡大で苦境の居酒屋が業態転換を急いでいる。
各社焼肉店や寿司店に切り替えを行っている。
居酒屋の閉店率は12%と外食産業の中でも突出する中、各社は生き残りの道を探る。
居酒屋の今後の成長は難しく新たな挑戦が必要となる。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 居酒屋は利用しづらい。特にGOTOのポイントも
  • 今後居酒屋の行く末が気になる
  • 飲食店のリスクには驚いた
  • コロナの影響でお店が変わっている

年末の忘年会シーズンの動向で次第で今後の居酒屋業界の命運が決まりそうですね!

認知行動療法講座

前回から、問題の解決のために行動をしていくためにどうすれば良いか、と言った話をしています。

今回は、問題を解決するに至るまでの流れを紹介していきます。

問題解決までの流れ

前回、問題の解決に取り組むのを阻害する自動思考のパターンをいくつか紹介しました。

自動思考に対処して、問題に挑戦ができるようになったら、以下の流れで問題の解決を目指していきましょう。

①:問題の明確化

問題に直面したとき、「困ったぞ」とは思うものの、何をどうすればいいかわからなくなってしまっていませんか?

「何が何だかわからないがとにかく困っている」という状態では、問題の解決はできません。

起きている問題を明確化し、具体的にどう困っているのか、どうしたいのかを理解する必要があります。

そのためには、次のような作業が必要になります。

・関係している情報をできるだけ多く集める。
・明確な言葉で事実を記述する。
・問題を引き起こしている要因をはっきりさせる。
・問題に関係ある情報と関係ない情報とを区別する。
・客観的な事実と、不確かな推測や解釈を区別する。
・現実的な問題解決目標を決める。

さらに、次の3つのことに注意して、解決すべき具体的な問題を決めていきます。

・具体的に書き出す
「いつ、どこで、誰がいる時に、何が、なぜ、どのように」問題なのか。
現場のイメージが目に浮かぶように、具体的ではっきりとした言葉を使います。

・目標を決める
現実に沿った目標を、ひとつ、あるいはそれ以上簡潔に書き出します。

・障害を予測する
目標を達成するのに障害になりそうなものを、はっきりとした言葉で書き出す

②:ブレインストーミング

ブレインストーミングとは、できるだけ頭を自由にして、思いつくままにアイデアを考えていくという意味です。

ここでは、「①問題の明確化」で出てきた問題に対する解決方法を、できるだけ多く考えるようにしましょう。

その考えに筋が通っているかどうかの判断は後回しにして、多くのアイデアを出すことを優先します。

これは、気持ちが動揺しているときには冷静な判断がなかなかできないためです。

③:解決行動決定

「②ブレインストーミング」で考えたそれぞれの方法の、長所と短所を考えます。

それを実行するまでにどのような障害があるか、実際に実行したときにどのような問題が出てくる可能性があるのか、また逆に、その方法を使った場合に、問題が解決される可能性がどの程度あるのか、ということを考えていきます。

そして、一番実行しやすく、問題解決に繋がる可能性がある方法を選択します。

④:実行

「③解決行動決定」で選択した方法を実行に移します。

余裕があれば、予行練習してみるのも効果的です。

頭の中でシミュレーションしてみるのも一つの方法です。

⑤:最終評価

「④実行」の行動の結果を評価します。

うまく問題が解決できていればそれでよし。できていなければ、「①問題の明確化」に戻って、改めて問題をはっきりさせるようにします。

こうして、問題解決のサイクルを進めていきます。

 

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