休日プログラム「逆の立場で考える②」

休日プログラム

就労移行支援事業所 リスタートは今日も開所日!

今日は、年末にやった、「逆の立場で考える」練習の続きをしていきます。

逆の立場で考える

自分と逆の立場の意見は、つい「間違っている」とか「そんなことはない」と決めつけてしまいがちです。

しかし、逆の立場にも優れたところやあっているところはあるものです。

逆の立場で考えられるようになることは、相手の立場も考慮したより良い意見を伝えるために必要なのです。

今回は、下記の3つのテーマについて、「賛成」か「反対」かを決め、その理由を考えてもらいました。


テーマ① 救急車は有料化した方が良い
テーマ② 飲食店を経営するなら「味」より「立地」が大事だ
テーマ③ 年功序列制は廃止するべきだ

テーマ①について、実際にメリットとデメリットを出して考えてみましょう。

テーマ① 救急車は有料化した方が良い

現在、日本においては救急車の費用は税金で賄われているため、原則無料で利用ができます。

これはどこの国も同じというわけではなく、例えば中国では基本的に有料となっており、走行距離に応じた金額を請求されます。

救急車が1回出動するごとに、およそ4万5千円の費用がかかると言われており、救急出動の件数は右肩上がりで増えてきています。

救急車有料化の狙いとしては、消防関連予算の削減のほか、救急車が安易に利用されることを避けるという目的があります。

無料であるがゆえに、軽症であったり、病院で待ちたくないといった理由から気軽に呼ばれてしまっている現実があるのです。

そのような背景から、救急車を有料化するメリットとしては、

①救急車を使う必要がない場合における119番通報が減少し、費用を削減できる。
②救急スタッフの人手不足による疲労を軽減できる。
③本当に必要な重症患者の元に迅速に駆け付けられる。

ことなどが挙げられます。

一方でデメリットとしては、

①金銭面で余裕がないと、必要であるにもかかわらず救急車を呼ぶことを躊躇してしまう可能性がある。
②救急車であれば助けられた人が、呼ばなかったために助けられない可能性がある。

ことなどが挙げられます。

さて、あなたはどちらの立場に賛成でしょうか。

“評価軸”をしっかり定める

このような、複数の立場の意見が合って、どちらが正しいと一概に言えない場合、どのようにして自分の意見を決めるのが良いのでしょうか。

大事なのは、しっかりと評価の軸を決めることです。

先ほどの例において、救急車を有料にすることによるメリットも無料にするメリットも同じようにあるため、何を軸にするのかを決めなければ水掛け論になってしまいます。

例えば、「一人でも多くの人が救急車を利用して治療を受けられるようにしたい」という考えの元決めるのであれば、有料化しない方が良い、という結論になるかもしれません。

このように、何を軸に評価するのかを決めれば、賛成か反対か、自分の立場をはっきりさせることができるでしょう。

ただし、今回は”逆の立場”で考える練習です。

そのためには、自分が持っている評価軸とは別の軸を探すことも必要になるでしょう。