ワークショップ「野生と動物園、幸せなのは?」/自己分析「自分の特徴~作業面~」
ワークショップ「野生の動物と動物園の動物はどちらが幸せか」
ワークショップは、意見に対して質問をすることにクローズアップした訓練になっています。
発表者の発表に対して他の利用者さんが質問をし、それに回答していくことで、意見を作るときに欠けていた視点を見つけたり、改善点を見つけていくことができます。
また、質問を考えながら他の人の発表を聴くこと自体も、話を聞くことや疑問点を確認することの練習になりますよ。
今回のテーマは「野生の動物と動物園の動物はどちらが幸せか」です。
利用者さんからは、以下のような意見がありました。
このテーマについての利用者さんの意見
- 動物園。エサの心配がなく、生命が保証されているから
- 野生。本能を抑圧されることなく生きられるから
- 動物園。飼育員に世話をしてもらうことで、苦しまずに済むから
- 野生。狭い空間に閉じ込められることによるストレスを感じずに生きられるから
どちらの回答にも正しい部分があり、正解を決められるものではありません。
“幸せ”をどのように定義しているのかを明確にすることで、意見の説得力が増し、伝わりやすくなります。
自己分析講座
前回と前々回で、自分の軸となるキーワードを探しました。
今回からは、「作業面」「対人面」「思考と行動」の3つに分けて、自分の特徴を長所と短所に分けてまとめていきます。
自分の特徴「作業面」
今回から分析していく自分の特徴は、まず大きく「セールスポイント」と「苦手なこと」に分けて考えます。
セールスポイント
セールスポイントは、長所や自信のあることなど、他者にアピールすることができるポイントです。
作業面であれば、所有している資格や持っているスキルなどは、わかりやすいセールスポイントとなるでしょう。
また、それだけでなく例えば集中力が高い、ミスなく確実にできるなど、作業をする上でプラスになる特徴があれば挙げてみてください。
苦手なこと
苦手なことについては、クローズとオープン、どちらの就職を目指しているのかによって、まとめ方が少し変わってきます。
オープンでの就労を目指す場合には、自分の障害に起因する配慮を求めたい部分と、そうでないことについて分けて考えます。
そして、障害に起因するポイントについては、自分自身で行える対処と、配慮を求める必要があることを分析してみてください。
例えば、「複数の作業を同時に頼まれることが苦手」であったとしましょう。
自分自身でできる対処としては、例えば指示を受けた際にはすぐに可能な限りメモを取り、やることを整理する、といったことが挙げられるかと思います。
しかし、そういった対処をしていても、複数の作業が必要になると混乱してうまく動けなくなってしまう、というのであれば、「作業の優先順位をつけて依頼して欲しい」といった配慮が見えてきます。
苦手なことを伝えるのは重要なことですが、ただこれが苦手です、というだけでは、相手にマイナスの印象を与えるだけになってしまいます。
苦手を苦手のままにするのでなく、その苦手と付き合っていくためにどのように対処をしているのかの姿勢を伝えることで、相手の印象はぐっと良いものになります。
また、配慮事項を伝える際にも、なぜその配慮が必要なのかがわかっていれば、周囲の人も対応しやすくなるでしょう。