就活SST「選択理論の実践④ 上司が指示ばかりで自由がない」

新聞読解「人前で話す経験大事」

以下、記事の要約です。

大学では人前で話をする機会が増えます。
授業で意見を述べたり、グループで議論したりするでしょう。
人前で話すことがはじめから得意な人などいません。
冷や汗をかきながらでも身につけたい力なのです。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 専門用語など使わないように気をつける
  • 海外は幼少期から練習していて良い
  • 人前で話す機会があまりない
  • 聞き手の集中なども大事なのが分かった

人前で話す機会があったら積極的にチャレンジしていきたいですね!

就活SST

前回は、「同期が先に出世してしまい、悩んでいる」という場面について選択理論を用いて考えました。

今回は、「上司が指示ばかりで自由がない」という場面について考えていきます。

選択理論の実践④

今回のケースでは、解決方法だけでなく、満たされていない欲求についても様々なパターンが考えられます。

その場に立たされているのが自分であれば、どの欲求が満たされない状態になるのか。

どのように行動すれば、あるいは考え方を変えれば状況を変えることができるのか。

考えてみてください。

Case4:上司が指示ばかりで自由がない

Eさんは大手食品メーカーに入社し、商品開発部で働いており、新商品の企画・開発を担当しています。

新商品の企画書づくり、試作品の製作、社内での味見やモニタリング、役員にプレゼンテーションとたくさんの行程を経て、採用されたものだけが製品として製造ラインにのります。

このところ、海外メーカーの進出などによる競争の激化で、とくに開発スピードが求められるようになりました。

売れ筋商品ができると、すぐに真似されてしまうため、次々と独自性のある商品を投入しなければなりません。

また、売れなかった商品がラインナップから消えるまでの時間も、以前と比べてだいぶ短くなりました。

そんな中、Eさんはとにかくたくさん試作品をつくり、モニターの反応を見てトライアンドエラーを繰り返す必要があると考えているのですが、上司は計画やコストを重視しているため、不満を持っています。

もしもあなたがEさんであれば、どのように考え、行動すれば、ストレスを軽減することができるでしょうか。

選択理論で考える

今回のポイントは以下の3点です。
①:Eさんの満たされていない欲求を把握すること。
②:満たされていない原因を知ること。
③:ストレスを軽減するための考え方や行動を具体的に決めること。

①:満たされていない欲求

Eさんの満たされていない欲求は、いくつかの可能性が考えられます。

まず、自分のやりたいように開発したい、という「自由の欲求」

売れる商品を作りたいのに作れない、競合の追い上げに焦りを感じる「力の欲求」

さらに、面白いアイデアがあるのに、コストなどの制約でそれが阻まれていれば「楽しみの欲求」

主な可能性としてはこんなところでしょうか。

②:欲求が満たされない原因

どの欲求が満たされていないにしろ、その理由として考えられるのはやはり、”コントロールできないこと”に焦点を向けていることです。

自由に開発したり、作りたい商品を作ったりすることができないのは上司の考え方、引いては会社の方針が原因です。

しかし、Eさんが会社の方針を直接変えたり、上司の考え方を変えることができるわけではありません。

③:ストレスを軽減するための考え方や行動

欲求を満たせるようにし、ストレスを軽減するための方法として、「今発生している問題を解決する」ことと、「違う方法で欲求を満たす」ことの2つのアプローチが考えられます。

発生している問題を解決することを目指すのであれば、上司に対して要望を出す必要が出てくるでしょう。

この際、自分とは違う考え方を持っている上司を、自分と同じ考えになるように説得しようと考えると、自分にコントロールができない部分に目を向けたままになってしまいます。

上司の考え方も受け入れた上で、「競合の追い上げが激しい状況であり、開発スピードを高めることが解決に有効であると考えている」といったように理由も併せて自分の考えを伝え、相談してみてください。

違う方法で欲求を満たすのであれば、「見方を変える」か、「自分の求めているものを変える」必要があります。

例として、「コストが限られている中で最大限売り上げを伸ばせる新商品」の開発を目指してみることで、創造性が発揮され、新たな視点が見つかるかもしれません。

 

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