就活SST「相手の気持ちを想像して行動する」
就活SST
前回は、会話を終わらせたいときのポイントについて考えました。
今回は、相手の気持ちを想像して行動するということについてお話していきます。
相手の気持ちを想像して行動する
円滑な対人関係を築く上で、「相手の気持ちを読む(意図を推測する)」ことはどんな時も大切なことです。
相手の思いや状況を考慮せずに、自分の事情だけで行動をしてしまうと、「自己中心的な人だ」「考えてくれていない」と思われ、関係にヒビが入ってしまう可能性があります。
一方で、相手のことを考えすぎて、結局何も出来なかったという経験を持っている方もいるのではないでしょうか。
コミュニケーションにおいては、相手が何をして欲しいのかを考えて、行動することが大切です。
今回は例として、「関心のない話をされた」場面を考えます。
関心のない話を聞くことは、退屈であり、ストレスのかかることです。
しかしだからといって、相手の気持ちを考えずに興味のなさそうなそぶりを見せれば、相手をがっかりさせてしまうでしょう。
なぜ自分に話をしてくるのか、自分にどうして欲しいのかという視点で相手の気持ちを考えてみましょう。
関心のない話をされた例
Aさんが休み時間、座ってボーっとしていると、Bさんが話しかけてきました。
しかし、その話題はAさんの関心のない芸能人の話でした。
Bさん「Aさん、聞いてよ~!私、○○が好きなんだけどこのあいだのドラマ見た?ストーリーももちろん面白いんだけど、演歌歌手志望だったのに演技も上手いし、すごいよね。もっとバラエティとかにも出ると嬉しいんだけどなあ」
さて、まずはBさんの気持ちや、求めていることを考えてみましょう。
この話の内容からすぐわかることとしては、まずはBさんがこの芸能人に好意を持っていることですね。
そしてそれをAさんに話してくるということは、その気持ちを共感したい、あるいはAさんにも興味を持ってもらいたい、といったことを求めていると想像できます。
これらBさんの気持ちを踏まえて考えてみると、「興味がないです」と伝えてしまったら、Bさんが求めていたことは何も満たされず、残念な気持ちになってしまうことは間違いないですよね。
このような場合は、相手が関心を持っているものについて質問してみると良いでしょう。
「私はその人のことは良く知らないんだけど、どんなところが好きなの?」
「そのドラマは見てないんだけど、その人はどんな役なの?」
などなど、質問をすることで「自分はそれに興味を持っている」という意思表示になります。
関心のない話が続くのがつらいという場合には、無理に話題を変えるのではなく、少しずつ関連する別の話題に切り替えていくのが好ましいでしょう。
例えば上記の例であれば、一通り話を聞いてから自分が好きな芸能人についての話をするとか、ドラマの話を掘り下げて、そちらに話を転換していくなどでしょうか。
重要なのは、「人は自分のことについて話すのが好き」ということと、「話を途中で遮られると不快になる」ということです。
たとえ話を変えるにしても、相手の話をしっかりと受け止める必要がありますし、話の主導権を握って反対に自分ばかりが話すようなこともないように注意しましょう。