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本日は、就労移行支援事業所 リスタートの開所日!
今回は、「価値のない人間、あるいは劣っている人間というものは存在するのか」ということについて考えてみます。」
無価値な人の定義とは
あなたは、「無価値な人」あるいは「劣った人」とはどのような人か、と問われたら、どのように定義しますか。
様々な考え方があると思いますが、「これこそが無価値な人間である」と明確に言い切れる定義を作ることは可能なのでしょうか。
実のところ、どのような定義を作ったとしても、以下の欠点のうちいずれか1つ以上が含まれてしまいます。
・その定義はすべての人間にあてはまる
・その定義はいずれの人間にもあてはまらない
・その定義は「白黒思考」に基づいている
例えば、「無価値な人とは、何事も正しく行うことができない人である」と定義したとしましょう。
この定義については、「だれであっても正しく行えることが何かしらは存在する」ということから、いずれの人間にもあてはまらないということができます。
では次に、「無価値な人とは、他の人と比べ無能な人である」と定義してみましょう。
この定義の問題点は、どれほど有能な人であっても、より有能な人が常に見つかるということにあります。
例えば、Aさんは職場で最も正確に仕事をこなすが、仕事のスピードはBさんよりも遅かったとしましょう。
この場合、Aさんは価値のない人間なのでしょうか。
また、世界一のテニス選手であっても、全試合に勝つわけではなく、負ける試合もあることでしょう。
この場合、試合に負けた時点で、この選手は劣っているのでしょうか。
実は、この定義はすべての人間にあてはまり、みんなが無価値であるということになってしまうのです。
無価値、あるいは劣っている人の例としては、他にも以下のような例が挙げられます。
1.悪いことをする人
反論
誰もが少しは悪いことをしているため、みんなが価値のない人間ということになる。
2.失敗したりミスを犯したりする人
反論
誰もが失敗しミスを犯すので、みんなが価値のない人間ということになる。
3.51%の確率で失敗したりミスを犯したりする人
反論
50%の確率で失敗する人は価値があり、51%の確率で失敗する人は価値がないという「白黒思考」に基づいた考え方になってしまっている。
4.他人を傷つける意図を持ち、意地悪で不愉快なことを行う人
反論
意地悪で不愉快なことを行うのは、自身が傷ついたときの反応であり、そのような条件があれば誰であれ大小はあれどもそのような衝動を覚えるものだ。
この定義はみんなにあてはまってしまう。
5.怠け者で、自己中心的考えを持ち、非生産的で社会的に価値のない人
反論
誰であっても自分を優先することや、怠けたり非生産的になったりすることはあるものだ。
となれば、誰にでもあてはまる定義となってしまう。