コミュニケーション「気になっているニュース」/認知行動療法講座「よくあるスキーマの紹介」
コミュニケーションプログラム
火曜日のコミュニケーションプログラムでは、主として「雑談」にフォーカスした練習を行います。
働いていく中で必要なコミュニケーション能力は、必ずしも業務上の会話だけというわけではありません。
雑談によってお互いのことを知っていき、関係を築いていくことで、働きやすい環境を整えていくことができるのです。
今回のテーマは「気になっているニュース」です。
本日のコミュニケーション講座では最近の気になっているニュースについて発表して頂きました。
色々なニュースについて興味を持っていただけると雑談しやすいですよね!
今回の皆さんの意見はこちらになります!
- 渋谷のハロウィンが自粛ムードで残念。
- コロナの減少数に驚いた。
- イベントの観客動員数が増えてうれしい。
- 沖縄に軽石が漂着して自然の力に感動した。
どのニュースも今後が気になる内容でしたね!
スムーズな雑談をするためにも、質問の仕方の工夫や話題の収集を引き続き行っていきましょう!
認知行動療法講座
前回は、スキーマを修正するためにはどうすればいいか、考えました。
今回は、よくあるスキーマとして、「早期不適応的スキーマ」の紹介をしていきます。
よくあるスキーマの紹介
自分にとって害をなしてしまうスキーマのことを、「不適応的スキーマ」と呼びます。
スキーマは、様々な体験によって作られていくものですが、その大部分は幼い頃、周囲の大人との関りによって作られていきます。
生まれてから幼稚園、保育園に行くようになるまでの間で、すでに考え方の大部分は形作られます。
この間、あなたの考え方を作る体験は、ほとんど親との関りによるものです。
認知行動療法では、子どもが育っていく間に、周囲の大人との関係によって作られる不適応的スキーマを5つのエリアに分類しています。
これらのスキーマのことを、「早期不適応的スキーマ」と呼びます。
ひとりぼっち・つながれないスキーマ
親に何らかの事情があって、子どもに十分な愛情や関心を注ぐことができなかった、という場合、子どもは「自分は愛してもらえない」といったルールを作り出してしまいます。
求めても親から十分な愛情を得られず、信じても裏切られるという学習は、「期待するのをやめる」ことによって自分を守る考え方を育ててしまいます。
「誰だって結局、自分を見捨てるのだ」という前提を持っておけば、それ以上傷つかずに済む、というのが、このスキーマを持つ人に共通する考え方です。
自信がない・ひとりじゃできないスキーマ
子どもは、様々なことに挑戦し、失敗を繰り返しながらも少しずつできることを増やしていきます。
これを見守る余裕が親になく、失敗をけなしたり、あるいは挑戦させず、なんでも手を差し伸べたりしてしまうと、「挑戦」することがどんどん怖くなってしまいます。
結果として、自分に自信を持つことができず、誰かに依存したり、周囲に合わせたりできなければ強い不安を覚えるようになってしまうのです。
他者優先スキーマ
子どもの頃は、泣いたり笑ったり、自分の感情がすぐに表に出てくるものです。
しかし、「お兄ちゃんなんだから、しっかりしなさい」と自制することを求められたり、不安定な親を慰める役を務めていたりなど、小さい頃からなかなか自分の素直な気持ちを表に出せない場合があります。
すると、「自分の感情や思いを表に出すのはいけないことだ」といった考えがだんだんと形作られて行ってしまいます。
嫌われないように、周囲から認めてもらえるように、誰かの役に立つようにと、自分を押し殺して常に他者を優先しなければ、自分の居場所を守れなくなってしまうのです。
がんじがらめスキーマ
「百点でなければダメ」「約束を破ったら食事抜き」など、厳しい決まりや高い目標の中で育つと、「自由にすること」や「のんびりと楽しむ時間」に対して強い不安を覚えるようになってしまいます。
失敗しないように、周りからダメだと思われないようにするためには、常に自分自身のことを監視し、休みなく努力をしていなければいけない、という考えが作られていきます。
一見、勤勉で良い心構えに見えるかもしれませんが、他人にもそれを求めてしまえば関係性を壊すことになってしまいますし、努力し続けている本人は息を抜くこともできず苦しいため、やがては心身の健康を崩してしまいます。
野放しスキーマ
小さい頃から、欲しいと言ったものはなんでも買ってもらえて、怒られることもなかった。
そのような場合には、物事の限度や社会的なルール、他の人への思いやりなどを身に着ける機会のないまま成長してしまうかもしれません。
そうなると、自分の欲求が通らないことに我慢ができなかったり、楽しいことを後に回してやらなければいけないことをやる、といった自制が難しくなってしまいます。
親の元で生活する上ではあまり困らずとも、やがて社会に出た時、周囲とうまく合わせることができなくなってしまい、大きな挫折を味わったり、周囲との関係性を築けなくなってしまったりするのです。