就活SST「外的コントロールと内的コントロール」

新聞読解「親に厳しい態度、成長の証し」

以下、記事の要約です。

子どもも小学校高学年にもなると、親に対してこれまでなかったような態度を取ったり、厳しい言葉を発したりするようになる。

その裏にはどんな感情があるのだろう。

また、子のよりよい成長につながる対応法はどんなものか。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • Iワードなど意識していきたい。
  • 実は親に関心があるとは興味深い。
  • 悲しいを子供に伝えることも大事だと思った。
  • ネガティブな気持ちの吐き出しは必要だと感じた。

今後も親と子一緒に生きるスキルを学んでいきたいですね!

就活SST

前回は、想定問題集を作成し、返答の準備をする方法について紹介しました。

今回からは、選択理論をもとにして、良好なコミュニケーションを行う方法を考えていきます。

外的コントロールと内的コントロール

選択理論とは、自分自身の行動は、すべて自分で”選択”している、という考え方です。

この理論は、自分で選択することのできない未来や他者の行動に執着するのをやめることで、他者と円滑なコミュニケーションを行ったり、ネガティブな気持ちを軽減し、望む未来のために行動を起こしたりすることに役立ちます。

この理論を学んでいく上で重要なのが、「人は、自分以外の行動をコントロールすることはできない」ということです。

例えば「電話が鳴ったので受話器を取った」という場面を想像してみてください。

これは一見すれば、「電話が鳴った」という外部からの刺激を受けて「受話器を取る」という行動を起こしたように見えます。

つまり、「電話を鳴らす」という行動を行うことで、他者の行動をコントロールできるということになります。

しかし、実際には電話が鳴ったからといって、必ず受話器を取るというわけではありません。

他にやることがあって、電話に出るよりもそちらを優先することもあるでしょうし、発信者の表示を見て、「非通知だから営業だろう」と判断して取らない、なんていうこともあるかもしれません。

「電話が鳴っている」という情報を与えることはできても、その情報を受けてどのように行動するのかは、電話がかかってきた側が選択しているのです。

このように、「自分の行動は常に自分が選択している」とする考え方を内的コントロールと、

反対に「人の行動は外部からの刺激に反応することで決まる」とする考え方を外的コントロールと呼びます。

さて、この2つの考え方ですが、コミュニケーションにおいて有効なのはどちらでしょうか。

相手の意見が自分と違った時、外的コントロールの考え方を持つ人は、「批判」したり、「文句を言う」ことによってその意見を変えようとします。

「相手の考え方を、自分の思うようにコントロールできる」と考えているからですね。

また、直接そういったことを言えないようなときには、「舌打ち」したり、「にらみつけ」たりすることで、自分が不快になったということを間接的に伝えようとします。

これらは、「相手の行動のせいで自分はこういう反応になった」。つまりは、「相手が悪いのだから、仕方のないことだ」といった考えに基づく行動と言えます。

しかしどうでしょう。

「意見が違うと文句を言ってくる人」や、「これみよがしに舌打ちをしてくる人」相手に、果たして仲良くしたいと思うでしょうか?

こういった、外的コントロールに基づいた行動は、その多くが他者をいやな気持ちにしてしまうものです。

内的コントロールの考え方を持つ人は、「自分の行動を選ぶのは自分」「相手の行動を選ぶのは相手」と考えているため、意見が異なっていても無理やり変えようとはしません。

一方でそれは、相手の意見をそのまますべて鵜呑みにしてしまうということでもありません。

相手の意見を傾聴し、受容した上で自分の意見を伝え、双方にとって良い結果を出すために動こうとするのです。

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