コミュニケーション「自分を食べ物に例えると」/認知行動療法講座「メリットとデメリットからスキーマを変える」
コミュニケーションプログラム
火曜日のコミュニケーションプログラムでは、主として「雑談」にフォーカスした練習を行います。
働いていく中で必要なコミュニケーション能力は、必ずしも業務上の会話だけというわけではありません。
雑談によってお互いのことを知っていき、関係を築いていくことで、働きやすい環境を整えていくことができるのです。
今回のテーマは「自分を食べ物に例えるなら何か」です。
本日のコミュニケーション講座では、自分を食べ物に例えて紹介をしてもらいました!
- スルメ。噛めば噛むほど味が出るように、付き合いが長くなるにつれて良いところが見えてくるから
- ロールキャベツ。表面はあっさりしているが暖かく、しかし内側には熱いところを秘めているから
頻出の質問ではありませんが、面接においてもこのような「自分を○○に例えると」といった形式の質問をされることがあります。
自分を何かに例えようと考えてみると、自己PRをただ書くときには見つからなかったアピールポイントが見えてくることもあります。
自己分析を進めるためにも、こういった形式をたまに織り交ぜていきたいと思います。
認知行動療法講座
前回は、「早期不適応的スキーマ」の実例について紹介しました。
今回は、スキーマを変えるため、「メリット・デメリット分析」に挑戦します。
スキーマのメリット・デメリット分析
スキーマを変えるための方法について、以前にいくつか紹介しましたが、今回はその中の一つである「メリット・デメリット分析」に挑戦して頂きました。
メリット・デメリット分析は、その名の通り、物事のメリットとデメリットがどんなものかを分析する手法です。
不適応的スキーマには、必ずメリットとデメリットの双方が含まれています。
なぜならば、不適応的スキーマというものが、元々は自分のために作られた考え方が、今現在自分を縛り付けてしまっているものであるからです。
スキーマを変えるとき、目指すのは「メリットは残したまま、デメリットが一つもない考え方」です。
例えば、「すべてを完璧にこなさないといけない」というスキーマを持っていたとしましょう。
このスキーマを持っていることで得られるメリットとしては、
「手を抜かずに努力するため良い結果を生みやすい」「優秀な人や努力家としての印象を与える」
といったことが挙げられます。
一方でデメリットを考えてみると、
「完璧でなかった際に酷く落ち込むことになる」「常に気を張っているため、リラックスできない」「他者がだらだらしていたりすると、自分は頑張っているのにとイライラしてしまう」「いつもピリピリしているので、距離を取られてしまう」
などが出てきます。
それでは、これらのメリットを残したまま、デメリットを失くすにはどうすればいいでしょうか。
ここで重要なのは、「すべてを完璧にこなす」というのが、そもそも不可能である、という点です。
あなたは、あらゆることを完璧にこなしている人の名前を挙げることができますか?
どのような人であってもミスをすることはありますし、誰とでも十全に付き合いができるわけではありません。
では、誰にでもいつでも起こり得る「完璧にこなせなかった」という場面において、それほど致命的な問題が起こるのでしょうか?
あなたの過去の、「失敗した」あるいは「完璧でなかった」場面を思い浮かべてみてください。
もしかしたら、その中には運悪く、致命的な問題に発展してしまった例もあるかもしれません。
しかし一方で、そういった極端な例を除けば、むしろ問題らしい問題が起きることも、周囲から悪い印象を持たれることもなく済んだ体験のほうがずっと多いのではないでしょうか。
そうとわかれば、新しいスキーマは、以下のようなものになるかもしれません。
「完璧な人間などいない。よい結果を出すのに越したことはないが、ときには失敗したり、中くらいの結果であったりしてもかまわない。それによって、私の価値が下がることはない。」
このように、柔軟で前向きな考えを新たなスキーマとすることを目指してみてください。