土曜プログラム「思い込みを見直す」

土曜プログラム

本日は、就労移行支援事業所リスタートの祝日開所日です。

土曜開所プログラムとして、今回は、思い込みを見直すことで、ネガティブな感情に対処する方法について学びました。

感情は思い込みから生まれている

目や耳から入るさまざまな情報は、思い込みというフィルターを通して感じ取られています。
この思い込みは、その人の固定観念や価値観のことを指し、過去の経験や知識によって作られます。
思い込みそのものが必ずしも悪いものというわけではありませんが、時にはこの思い込みによって、必要以上のネガティブな感情が作られてしまったり、できないことが増えたりしてしまうことがあるのです。

例えば、「マニュアルがなければできない」というのは、典型的な自分に制限をかける思い込みです。
過去の事例やマニュアルを確認するのは大事なことですが、新しいことに挑戦する際には、この通りにすれば良い、といった参考元は存在しません。
そのため、この思い込みを持っていると、これまでにやったことのないことに挑戦するのが極端に難しくなってしまいます。
また、失敗や挫折を恐れるあまり、特定のパターンにこだわってしまう、といった形で思い込みが働く場合もあります。
失敗したことがないからといって特定のやり方にこだわると、環境の変化についていけずにどんどん非効率的になっていってしまったり、いざ失敗してしまったときに酷く落ち込むことになってしまったりするかもしれません。

自分にとって当たり前の考えを見直す

「説明したのに、都合よく受け取られていた」「話を聞いて、人のせいにしていると感じた」なんて経験はありませんでしょうか？
このような場合も、本人に自覚はなく、自分にとって”当たり前”に考えた結果その結論に至っているものです。

たとえば、「自分は仕事でいつもミスをしている。この仕事は向いていないのだ」と考えていたとしましょう。
しかし、「いつもとは具体的にどれくらいか？」と考えてみると、実は「今月2回ミスをしていた」だけだった、なんてことも珍しくありません。
ミスをしたことを引きずってしまっていたために、たった2回のことにばかり意識が向き、自分は向いていない、と拡大解釈した結論に至ってしまっていたのです。

特に、「自分が悪いからこうなった」と考えてしまう自責思考の思い込みと、「自分のせいじゃない。悪いのは相手だ」と考えてしまう他責思考の思い込みにはいずれも注意が必要です。
本当は自分に原因がないようなことまで「自分のせい」と考えていては、すぐに落ち込んでしまいます。
一方で、どんなことでも「相手のせい」と考えていると、問題を解決することができないため、怒りが募るばかりとなってしまいます。
環境や他者のせいにするのではなく、だからといって過剰に自分を責めてしまうのでもなく、どうすれば解決するかを考えていくことが大切です。