コミュニケーション「気になるニュース」/認知行動療法講座「認知の歪みから反証を見つける」

コミュニケーションプログラム

火曜日のコミュニケーションプログラムでは、主として「雑談」にフォーカスした練習を行います。

働いていく中で必要なコミュニケーション能力は、必ずしも業務上の会話だけというわけではありません。

雑談によってお互いのことを知っていき、関係を築いていくことで、働きやすい環境を整えていくことができるのです。

今回のテーマは「気になっているニュース」です。

本日のコミュニケーション講座では最近の気になっているニュースについて発表して頂きました。

色々なニュースについて興味を持っていただけると雑談しやすいですよね!

  • 週末の参議院選挙がどうなるか
  • 「語彙力がないまま社会人になってしまった人へ」が勉強になる
  • タリーズコーヒーのごろっとマンゴーヨーグルトスワークルが気になる
  • 台風消滅

いずれも今後も気になる内容でしたね!

引き続きスムーズな雑談をするためにも質問の仕方に工夫や日ごろから話題の収集も心掛けていきましょう!

認知行動療法講座

前回は、自動思考に含まれる認知の歪みを見つける練習をしました。

今回は、認知の歪みを使って反証を見つけ出す方法について説明していきます。

認知の歪みから反証を見つける

7つのコラムのうち、5番目に当たるのが「反証」です。

このコラムでは、始めに3つのコラムで見つけた自動思考を確認し、「現実と矛盾している考え」を見つけ出します。

反証の進め方はいくつかあるのですが、前回のプログラムでも紹介した「認知の歪み」が見つかっているならば、これを利用することで探すことも可能です。

それぞれの認知の歪みから反証を見つける方法を紹介していきます。

反証の探し方

1.白黒思考

・数値化し、グレーゾーンを見つける。
「全か無か」「成功か失敗か」など2つに分かれている自動思考を、0%~100%の間で数値化する。

「上司に叱られてしまった」→「上司には叱られたが、お客様には納得してもらえたので40%は上手くいった」

・減点方式ではなく、加点方式で考える。
理想とする100%成功した状態から減点していくのではなく、何もできていない0の状態から加点していく。

「営業でノルマ達成できなかったから自分はダメだ」→「以前は一件も取れなかったのが、20件もとれている」

2.極端な一般化

・例外を見つける。
極端な一般化には、「絶対」「みんな」「いつも」といったワードや、それに類するものが含まれている。
これらのワードと矛盾する例外を探し出す。

「努力してもどうせ失敗する」→「勉強をして、ちゃんとテストで点が取れたこともある」

3. 心のフィルター

・良かったこと、上手くいったことを探す。
あったはずの良いことが見えなくなってしまっているので、見逃しているプラスのポイントがないかを探す。

「自分の発表は失敗した」→「拍手してくれた人、うなずきながら聞いてくれていた人がいた」

・メリットとデメリットを考える。
デメリットにしか目が行っていないので、そのことによるメリットはないのかを探す。

「自分は口下手だから上手くいかない」
デメリット:説明不足で誤解される/会話が続かない/人にイライラされる/人と中々打ち解けられない
メリット:誠実だと思われる/人の話をよく聞ける/余計なことを言わない

4. マイナス化思考

・良いことは良いことであると受け入れる。
プラスに繋がる捉え方を自分で否定してしまっているのをやめ、素直に受け取る。

「遅刻せず来られたが、当たり前のことだ」→「疲れていたにもかかわらず遅刻せずに来ることができた」

5. 結論の飛躍

・他の可能性を考える
数ある可能性のうちの1つである悪い想像を事実と受け止めてしまっているため、他にどんな可能性があるかを考え、可能ならその可能性を裏付ける事実を見つける。

「ため息をつかれた。自分の話がつまらなかったんだ」→「何か心配事があるのかもしれない」

6. 過大評価・過小評価

・数値化するなどして客観的に評価する。
自分のうまくいったポイントを見逃したり、他者の良い面しか評価していなかったりしないか客観的に考える。

「仕事で大きな失敗をしてしまった」→「失敗はあったが、期限には間に合ったので60点くらいの成果」

7. 情緒的な理由付け

・他の可能性や選択肢を考える。
感情的になっていると一つの可能性しか見えなくなるので、別の可能性はないか、周囲を取り巻く事実に目を向ける。

「あいつはむかつくやつだ。だからあいつは悪い奴に違いない」
→部下からは慕われている。

「これをやり遂げる自信がない。だからきっとやり遂げられないに違いない」
→やるための時間は十分ある。

8. べき思考

・「べき」に反論する。
「誰がそう決めた?」「必ず従わなければいけないのか?」「従わなければどうなる?」と自分に問いかけてみる。

「仕事では結果を出すべき」→「常に結果を出さずとも、長い目で見ていつか結果に繋がればいい」

9. レッテル貼り

・レッテル以外の部分に目を向ける。
レッテルを貼ると、そのレッテルに沿った部分にしか目が向かなくなる。
レッテルにそぐわない部分に目を向け、一面的にしか見ていないことを自覚する。

「あの人は細かくて面倒な人だ」→「あの人は細かいことにうるさいが、その分丁寧な仕事をする」

・レッテルは自分が作った思い込みであると考える。
性格や性質といったものは、自分でそういうものだと思い込み、その通りに行動しているに過ぎない。

「自分はダメ人間だ」→「自分でダメだと決めつけているだけだ。明確に理由を説明できるわけじゃない」

10. 自己関連付け

・自分の弁護
自分を弁護士に見立て、もう一人の自分を被告人に見立てて弁護する。

「会議の席で上司が『最近みんなたるんでいる!』と怒った。自分のせいだ」
→「上司が怒っているのは、被告人の責任でしょうか」
→「上司が『みんなたるんでいる』と怒ったのは、被告人だけの罪になるのでしょうか」
→「そもそも、被告人は仕事をいいかげんにやっていたのでしょうか」

・選択肢を増やす
自分のせいじゃなかったとしたら、どんな可能性があるのかを考えてみる。

「一緒に遊んでいる友達が不機嫌な態度でいる。自分のせいだ」
→「雨が降っているからかもしれない」
→「昼食に入った店の料理がおいしくなかったのかもしれない」
→「体調が悪いのかもしれない」

 

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