就活SST「選択理論の実践練習②」
就活SST
前回は、例題を使って選択理論の考え方に挑戦しました。
今回も引き続き、例題で選択理論の考え方を実践していきましょう。
選択理論の実践練習②
職場で起こり得るシチュエーションにおいて、選択理論を用いてどのように対処すればよいか、考えてみましょう。
状況
UさんはWeb広告やWebサービスを提供するIT系企業で営業の仕事をしています。
ベンチャー気質の残る企業で、昇進昇格は成果によるところが大きく、数年で課長になることも可能な制度をとっています。
Uさんも、実力次第で出世できることに魅力を感じて入社しました。
Uさんが新卒で入社して5年経ち、ちらほらと主任、係長と出世する同期が現れ始めました。
Uさんはそれに対して焦りを感じ、自分にはこの会社で価値がないのではないかという考えが頭をもたげています。
もしもあなたがUさんだとしたら、選択理論を使ってどのように考えることで、モチベーションを保って働き続けることができるでしょうか。
選択理論で考える
このケースにおいて満たされていない欲求は、力の欲求であると考えられます。
他者と自分を比較してしまうことによって、劣等感を感じてしまい、欲求充足が阻害されていると考えます。
「自分には価値がないのではないか」というのは、Uさんの主観によるものです。
同期が先に出世していくというのは客観的事実かもしれませんが、「価値がない」ということと同義ではありません。
これまでにやってきたことや、5年前と今の自分を比較して、身についたスキルやできるようになったことに目を向けることが重要です。
他人に焦点を当ててわかるのは、その人と自分を比べてどちらのほうが劣っているか、優れているかという主観的な事実でしかありません。
ここに焦点を向けても、コントロールができない出来事に欲求充足が左右されてしまうだけです。
他者と比較するのではなく、自分自身の未来に焦点を向けることが、行為と思考をコントロールするコツです。
他者と比べてどうかではなく、自分自身がどうなりたいかを考えることで、創造性の働きによりそれを実現するための行為と思考を選択していくことができます。
自分がなりたい姿を見据え、そのために実行に移せるようなプランを用意することで、自分自身を効果的にコントロールできるはずです。