就活SST「2種類のコミュニケーション」

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前回まで、例題を使って選択理論の考え方を実践してきました。

今回は、選択理論についての話が一通り終わったので、およそ1年ぶりに、「コミュニケーションとはなにか」というテーマに戻っていきます!

2種類のコミュニケーション

コミュニケーションという言葉から、まず初めに連想されるのは、談笑などのように、複数人がお互いに言葉を交わす場面なのではないかと思います。

コミュニケーションという言葉を言い換えるならば、「人と人との間で情報をやり取りすること」といったところでしょうか。

この概念に言葉を交わす場面が含まれるのはもちろんのことなのですが、では、言葉を交わしていなかったら、そこにコミュニケーションは発生しないのでしょうか?

① あなたが知り合いに挨拶をしたものの、その知り合いは何やら難しそうな顔で歩いており、挨拶に答えずに行ってしまった、という場面。

② その後、再度その知り合いを見つけたものの、目をつぶって何かを考えており、先ほどのこともあり声をかけづらかったあなたはそっとしておいた、という場面。

これらの場面では、会話は発生していませんが、「人と人との間での情報のやり取り」は発生していると考えることができます。

①の場面では、声をかけたのはあなただけですが、知り合いの表情や態度などから、「機嫌が悪そうだ」「何かあったのかもしれない」などといった情報を受け取っています。

②の場面においては、その様子を見たあなたが、先ほど受け取った情報と合わせて「声をかけないことを選んだ」ように、行動に影響を受けています。

こういった、言葉を用いないコミュニケーションのことを、「非言語的コミュニケーション」と呼びます。

人は、表情、声の大きさやテンポ、動作、目の動き、姿勢、距離、服装など、様々な要素から常時情報を受け取っています。

同じ空間に人が2人いたなら、すでにその場ではコミュニケーションが発生していると言っても良いでしょう。

ただし、非言語的コミュニケーションは、”受け取り手が意味を判断している”という点には注意が必要です。

例えば、お腹が痛くて険しい表情をしていたとしても、それを見た周りの人は、「怒っている。何かまずいことをしてしまったかな?」と受け取ってしまうかもしれません。

言葉にして伝える「言語的コミュニケーション」であれば、自分の思っていることをそのまま相手に伝えることができるので、2つのコミュニケーションをしっかり意識しておくことが大切です。

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