祝日プログラム「DESC法で怒りを伝える」

祝日プログラム

本日は、就労移行支援事業所 リスタートの祝日開所日です。

祝日特別プログラムとして、土曜日にやった怒りへの対処の続きとして、”DESC法”をご紹介します。

DESC法で相手に伝える

DESC法とは、「アサーション」と呼ばれる、自分も相手も大切にするコミュニケーションを目指すための会話法です。

土曜日の特別プログラムで、怒りとは、大切なものを傷つけられたことによって生じる感情である、と説明しました。

そのため、怒りの感情の裏には必ず、「こうして欲しい」「こうなって欲しい」といった気持ちが眠っています。

つまり、怒りとは相手への”リクエスト”なのです。

怒りのままに発言してしまうと、言葉や態度が攻撃的になってしまうため、相手との関係を悪くしたり、自分の立場を悪くしたりしてしまうでしょう。

しかし、こうして欲しいと思っているというリクエストを相手に伝えることそのものは、決して悪いことではありません。

そこで、怒りに任せるのではなく、自分が相手に望んでいることを伝えるための方法が、「DESC法」なのです。

DESC法とは、以下の4段階の略称です。


Describe:客観的に情報を描写する
Explain:自分の主観的な気持ちや考えを説明する
Suggest:相手の望む行動や解決策を提案する
Choose:相手の肯定的、否定的反応をそれぞれ予測し、否定の場合は代替の選択肢を示す

ステップ①:Describe
その時の状況をとにかく客観的に描写します。
ここでのポイントは、「自分から見た状況」ではなく、自分から見ても、相手から見ても、第三者から見ても共通する「事実」のみを伝えるということです。

ステップ②:Explain
相手が話を聞きやすい状況をつくったら、今度は自分の考えや気持ちを伝えます。
ここは、自分のことなので主観的でOKなのですが、気をつけて欲しいポイントが一つあります。
それは、「あなたが○○だから」というような、相手を主語とした言い方はせず、「自分は○○だ」という自分を主語とした言い方をすることです。
前者の、相手を主語とした言い方を「Youメッセージ」、後者の言い方を「Iメッセージ」と呼びますが、Iメッセージには、言い方を和らげ、相手に受け入れてもらいやすくする効果があります。

ステップ③:Suggest
今後同じ状況になった時、相手にどんな行動を取って欲しいか。
怒りの裏に隠れていた、”リクエスト”の部分を説明します。

ステップ④:Choose
DESC法は、自分の意見を相手に飲ませるための方法ではありません。
提案した結果NOと言われる可能性も、もちろんあるでしょう。
その場合のことも想定して、答えがNOであった際に代わりとなる提案も用意しておきましょう。

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