就活SST「言葉通りの受け取り方」

就活SST

前回は、関係性を深めていくのに欠かせない”質問”についての話をしました。

今回は、様々な場面を例に、どのような話し方が望ましいのか考えてみます。

場面に相応しい話し方

会話の中で、相手の言ったとおりにしたのに怒られた、といった経験をしたことはありませんでしょうか。

あるいは、せっかく場をなごませようとしたのに、冷たくあしらわれた、なんて感じたこともあるかもしれません。

今日からは、その場に合わせた適切な発言や、相手に言われたことの受け取り方について考えていきます。

言葉通りの受け取り方

以下の2つの例を見てください。

a.「急ぎじゃないから適当にやっといて」と言われた仕事を1週間放置していたら怒られてしまった。

b.「わからないことがあったらいつでも声をかけて」と言われたので繰り返し質問をしていたら呆れられてしまった。

このような、「言われたとおりにしたのにダメだった」場面は、相手の言いたいことが言葉通りの意味ではなかったのが原因と考えられます。

これらの言葉は、「明確にこう、と決めるのが難しい、あるいは大変」な時に使われる言葉です。

aの場面においては、「急ぎじゃない」との言葉通り、その場ですぐに必要になるわけではなかったのでしょう。

しかし、仕事として求められている以上、必要になるタイミングは必ずあります。

期限が決まっているものの差し迫っていないので省略したか、あるいは明確な期限は不明だが、いずれ必要になる内容だったのかもしれません。

「適当に」という言葉も、急がなくてよい、という印象を強めてしまっていますが、だからといってまったく手つかずのまま放置していてよいわけではありません。

「今の仕事がすぐに終わり、その後取り掛かれる」等といった事情があればそれで良いのですが、自信がなければ、いつまでに必要なのか、確認しておくことが大切です。

明確な期限がないと困らせてしまうこともあるので、「今、○○の仕事を任されているので、その後になってしまうのですが、いつ頃までにやっておけば良いですか」といったように、具体的に聞くことができればベストですね。

bの場面で、「いつでも声をかけて」という言葉に込められているのは、「わからないことを放置せずに、物怖じせず聞いてほしい」といった意味合いです。

聞くのを躊躇ってしまうことを避けるために「いつでも」とつけてはいるのですが、実際には自身の仕事や用事もあるため、いつでも何度でも対応をする、というのは負担になってしまいます。

だからといって、わからないことを放置したり、自己流のやり方で進めるのは絶対にNGです。

ではどうすれば良いのかと言えば、「必要なことは聞くが、何度も相手の時間を取らない」ための工夫が必要になります。

具体的には、「自分で考えたり、調べればわかることなのか」を判断することと、「具体的にどこがわからないか明確にする」ことです。

先ほど、自己流のやり方で進めるのはNGと書きましたが、一方で、すでに教わっている内容から明確に判断できることを確認するのも悪印象です。

ここの塩梅は難しいですが、「その方法で正しいのか、自信が持てない」なら聞いてみるようにしましょう。

また、自分で考えてわからないことを聞く場合でも、「どこまでは理解しているのか」を合わせて伝えるようにしましょう。

例えば、複数の工程で進める仕事があった時に、「この仕事がわかりません」と伝えたら、相手はすべての工程を説明しなければならなくなるため、時間が余計にかかってしまいますし、何も理解していない、と思われ悪印象です。

「工程Aまでは理解してるが、工程Bのここがわからない」というように具体的に質問できれば、相手は必要な説明だけで済みますし、ちゃんとそこまで理解しているということが伝わるはずです。

 

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