出張講座『アンガーマネジメントとは』
目次
新聞読解「水泳授業 民間委託が広がる」
以下、記事の要約です。
学校の水泳の授業をスポーツクラブなどに委託する動きが出ている。
学校プールは老朽化が進み、施設管理の負担が重い。
多忙や人気低迷が課題になっている教員の働き方改革につなげ、専門家の指導による泳力向上も狙う。
このテーマについての利用者さんの意見
- 教員の負担が大きいと感じた
- 学校はハイコストだと思う
- 外部のサービスについても調べる必要がある
- 老朽化した時のことも考える必要がある。
今後は民間と連携し授業内容を計画する必要がありそうですね!
出張講座『アンガーマネジメントとは ~怒りをコントロールする~』
本日の午後は、心理相談室サウダージより、講師として室長の『前田 昭典』先生をお招きし、出張講座を開催していただきました。
講座の内容について、一部をご紹介します!
アンガーマネジメントとは?
アンガーマネジメントとは、怒りの感情を整理し、適切にコントロールするための心理教育やトレーニングです。
怒りを悪いものと捉えずに上手に付き合うことで、自制力や対人関係の構築に役立ちます。
アンガーマネジメントの主な特徴
・怒りの原因から離れることで怒りを抑える
・衝動、思考、行動をそれぞれコントロールする
・怒りの感情を客観的に見る
・怒りの感情を適切に処理する
怒りの表現や処理を適切に行う
「喜怒哀楽」という言葉があるように、「怒り」は人間が誰でも抱く正常な感情です。
本当は怒っているのに、「自分は怒っていない」とか、「こんなことで怒ってはいけない」と考える必要はありません。
「怒り」をはじめとするさまざまな感情や感覚は、感じてしまった時は既に過去。
もうなかったことにはできません。
どんな良くないとされる感情、不道徳な感情であっても、その感情を自分が抱いたことはまず認めましょう。
自分が抱いた感情をその場ですぐにストレートに出していいなら、出してかまいません。
ただ、自分が抱いた感情をその場ですぐに出すとまずい時もありますよね?
特に、怒りやそれに類する感情(恨み、復讐心、憎悪、嫉妬、殺意など)は、ストレートに出してしまうと、他人を傷つけたり、トラブルを招いたりしがちです。
だからといって、その怒りなどの感情を自分の中にためこんでしまうと、それはストレスになり、その感情を抱いている人をさまざまな形で苦しめるようになります。
ですから、怒りやそれに類する感情を適切に表現したり、処理したりする必要があります。
これがアンガーマネジメントだと言えるでしょう。
「怒り」と安全につきあう方法
〈1〉自分の中の違和感に気づいて、認める(感情だけでなく、身体感覚にも意識を向けてみる)
〈2〉感情に名前をつける
〈3〉感情の声を聞く
〈4〉少し離れたところから見直す
〈5〉どうしたいのか自分に尋ねる
〈6〉怒りの扱い方の選択肢を考える
怒りをどう伝えるか? どう表出するか?
「怒りは自分の権利や境界線を侵されたと感じた時に起きる感情。
その感情を言葉にすれば、それは〈主張〉になる」(精神科医・斉藤学)
その〈主張〉をするには?
・言葉を使う。暴力や脅し行動を使わない。態度や行動で相手に悟らせようとしない。
・「アイメッセージ」を使う。アイは、英語の I (私は)
〈例〉 「あんたのその態度が気に食わないんだよ」
➡ 「私はあなたにそういう態度を取られると傷つく」
・必ずしもその場で、どちらが正しいか間違っているか白黒をつけなくてもいい場合も多い。
自分が明らかに正しくても、「正論攻め」は相手を追い詰める。
お互いが感情的になっていることが多いので、あまり長く自分の主張をあれもこれもと続けると、相手の感情をかえってヒートアップさせる。
その場での相手の境界線や権利の侵害を、とりあえず止められればいい。
・相手を変えようと思わない。他人は変えられない。
自分の主張ができて、自分の境界線に侵入されなくなったり、自分の権利が守られるようになれば、それで十分。
相手は自分の期待通りには、必ずしも動いてくれない。
ギブアンドテイクではなく、自分が相手に一方的な期待をして、期待通りにしてくれないと勝手に裏切られた気分になっていることもある。
相手を自分の思い通りにしようとすることは、逆に相手の境界線への侵入になる。
・自分の心身が傷ついていたり、消耗している時は、無理してすぐにその場で主張しなくてもいい。
後日、自分の心身が復調して感情も落ち着いてから、手紙などを使って、自分の気持ちを伝える方法もある。
・危険な相手、話の通じない相手からは、とりあえず距離を置く。