11月8日 上手に断れるようになろう
就労移行支援事業所リスタートの火曜日プログラムは「ワークショップ」と「読解」です。
ワークショップ
前回までのワークショップはこちら
前回までは「上手な頼み方」でしたが、今回からは「上手な断り方」です。
まず初めに、前回の復習もかねて「人に頼む時に気を付けていること」を一人ずつ発表してもらいました。
その中で、口調に気を付ける、という話から、「よろしいですか」と「よろしかったですか」などの敬語とバイト敬語についての話題になりました。
せっかくなので、これについても少し調べてみました。
コンビニやファーストフード店で聞くことのある「よろしかったでしょうか」という表現ですが、結論から言えば日本語としては誤りとされています。
マクドナルドなどでは黙認されているようですが、帝国ホテルなどでは誤った表現として使わないよう指導されているそうです。
「よろしかった」というのは過去形になるので、直前に行った行為や現在進行中の行為に対して使うのは誤りであるというのがその理由です。
ではなぜ、このような表現が広まってしまったのでしょうか。
それは、「よろしいですか?」などと聞いた場合、質問した側が相手に強要させているように感じさせてしまうというのが理由になっているようです。
「よろしかったでしょうか?」と言い換えるとやわらかく聞くことができ、選択権が相手にあるように感じられるのです。
他にも、よく使われている表現として・・・
「とんでもございません」
「とんでもない」で1単語なので、「ない」の部分を言い換えることはできません。
「しばらくぶりです」
「しばらくです」で1単語であり、ここに「ぶり」をつけることはできませんし、丁寧な表現にもなっていません。
敬語でいうのであれば「お久しぶりです」を使うようにしましょう。
「お世話様です」
これは、「ご苦労様です」と同じニュアンスの言葉であり、目上の人に使う言葉ではありません。
挨拶として似た表現の言葉を使うのであれば「いつもお世話になっております」が相応しいでしょう。
それでは、今回の内容に入っていきましょう。
日常生活の中では、相手の頼みや誘いを断らなければならないこともあります。
例えば、大事な用事があるときに頼みごとをされた場合や、自分の手ではできないような仕事を任された場合などには、断らなければいけないことも出てきます。
そんなとき、「NO」と結論だけ伝えたり、あるいはその場から逃げ去ってしまったりすれば、頼んだ人から「冷たい人だ」などと思われてしまうかもしれませんし、関係にひびが入ってしまう可能性もあります。
だからといって曖昧に返しては、相手は頼みを受けてもらえたかどうかがわからず、誤解の元となります。
誤解を生むことのないように、やんわりと断るスキルが重要です。
断る際に重要なのは、まず理由を伝えることです。理由を添えて断ることで相手に納得してもらえれば、良好な関係を保つことができます。
また、「ごめんなさい」や「次回また誘ってください」などの挨拶を言葉に含むことや、「明日なら大丈夫です」などと妥協案・代替案を提示することによって、断ることへの悪印象を持たれづらくなります。
こんな時どうする?
今回もまた、1つの場面について相応しいセリフを考えました。
<場面>
上司のAさんがあなたに急に残業をして欲しいと頼んできました。しかし、あなたは定時で帰って上京してくる伯父を迎えに行く約束をしていたため、断りたいと考えています。
Bさん:「頼みたい仕事があるんだが、ちょっとだけ残業してもらえないか」
あなた:(どんなセリフがよいでしょう)
7つのセリフについて考え、今日はそのうちの2つについて意見を出してもらいました。
①「イヤです」
・良い点
ハッキリと伝えている
NGであることがわかりやすい
・悪い点
トゲがある
理由が明示されていない
冷たい印象を与える
気持ちで答えている
単純明快ですが、理由も伝えず、相手への配慮もまったくないために悪い印象を持たれやすい回答です。
また、できるかできないかではなく、「イヤだ」と気持ちで答えてしまっているのも、ビジネスの場には相応しくありません。
②「ちょっと無理です。伯父を迎えに行くので」
・良い点
わかりやすく、理由も伝えている
無理と言い切っている
・悪い点
きっぱりし過ぎていて冷たく感じる
よそよそしい
「無理」ではなく「難しい」という言葉を使うべき
「ちょっと」という表現もあまり相応しくない
簡潔に伝え、理由も添えているため、必ずしも悪い断り方とは言えないかもしれません。
しかし、このような言い方だと、あまり好ましくないように感じる人も多いと思います。
もう少し相手に配慮した言い方を心掛けたほうがいいのではないでしょうか。
また、「無理」と言い切ってしまうのも、ビジネスの場では相応しいとは言えません。
「難しい」などの言い方の方がやんわりと伝えられますが、不可能なわけではないんだな、と取られる可能性もありますので、
ケースバイケースで使い分けてください。
読解
「高い野菜 給食困った」
食材変更や一部中止も
8~9月の台風や長雨による野菜高騰の影響が学校給食にも及んでいるようです。
小中学校の給食は予算が決まっているため、仕入れ価格を上げるのは難しいことです。
そのため、自治体や給食センターは安い食材に切り替えたり、
献立の見直しなど対応に追われています。
東京都府中市はニンジン、ブロッコリーのかわりに、
比較的調達しやすいキャベツ、キノコを増やして対応しているとのこと。
台風に見舞われた北海道産のニンジンは、
大田市場の卸値が10キロ約3000円と1年前の2.7倍に跳ね上がりました。
一方、三重県鈴鹿市は、12月と1月のうちの2日間の給食中止を決めました。
また、病院食にも影響は広がっており、国立病院などに野菜を納める業者は、
市場に出回る野菜が高すぎて産地まで直接仕入れに行っているそう。
この影響は西日本の学校給食にまで及んでいて、
人気メニューの肉じゃがやカレーは一時提供することができませんでした。
この記事を読んで、
・代替品があったとしても、代替品も釣られて値段が上がっている可能性がある 。
・海外からの輸入では対処できないのか。
・小中学校に野菜を収める青果店が負担するのはおかしい 。
・給食費を追加で徴収する、事前に多めにもらってプールするなどの対策はどうか
・TPPへの加入などで輸入に頼った場合、今度は過剰になってしまい、
国内の生産はよりだめになっていってしまうかもしれない 。
などの意見がでました。
キノコ類は値段は変わらず・・・だそうです。
でも、代替品にも限りがあるので、
給食費の値上げもしょうがないとして受け入れるというのも
頭にいれておかなければいけないかもしれませんね。