リス太と学ぶ認知行動療法 ~不安に慣れていこう!~

前回までの「リス太と学ぶ認知行動療法」はこちらから

それじゃあ、早速だけど、「別の行動」のイメージトレーニングの結果を教えてくれるかな?
うん。会議で上司にも意見を求めてみるっていうイメージトレーニングだね。
こんな感じだったよ。
実施日 別の行動 成否
11/6 上司に意見を求める
11/7 上司に意見を求める ×
11/8 上司に意見を求める
11/9 上司に意見を求める
11/10 上司に意見を求める
うんうん。ちゃんとできてるね。できなかった日があっても、翌日ちゃんとやれれば大丈夫!
イメージトレーニングは初めてだったけど、やってみてどうだったかな?
そうだなあ。想像してみるだけだから、実際にやってみるよりは簡単だったし、いざやるときの予行練習にもなったよ。
不安なことを避けるだけじゃなくて、こういう方法でも立ち向かっていくことができるんだね。
そうだね。「不安を感じさせるものを避ける」ことは自然なことだし、回避が一番必要な時もあるけど、「不安なことはいつでも避ける」ことが習慣になってしまうと、苦手意識を克服するチャンスがなくなってしまうんだ。
不安を克服して、目的を達成することで人は成長できるし、日々の生活も楽になるはずだよ!
そのために有効なのがこの、不安階層表を作って、点数の低いものからイメージトレーニングをしてみるって方法なんだね。
その通り!実際には避けてしまっていることを、実際に自分がやっているところを想像してみるんだ。
できればその様子を声に出して実況中継するとより効果的だよ!
そうやって、不安な状況に慣れていく自分をイメージするんだね!
一番点数が低かった「別の行動」のイメージトレーニングが終わったら次に点数が低かった行動、それが終わったら次・・・っていうように、段階を踏んで少しずつ難しい行動にもチャレンジしていこう!
わかったよ!
でも、順番に挑戦していくと、チャレンジが難しい行動も出てきちゃうかも・・・。
もしも次の行動にチャレンジするのが難しいと感じたら、それは段差が離れすぎているのかもしれないね。
階段をイメージしてみて! 順番に高い段に登って行って一番上を目指すんだけど、登れない段があったとしたら、その間にもう一段、階段を増やすんだ。
つまり、イメージトレーニングが難しい次の行動に比べて、少し易しい行動を考えてみればいいんだね? なるほど!
想像で慣れることができたら、いよいよ次の段階、現実で行動に移していくよ!

 

不安な行動に現実でチャレンジしてみる!

さあ!イメージトレーニングに慣れてきたら、今度は現実で実践してみる番だよ!
不安階層表の最も不安点数の低い「別の行動」からやっていこう!
うう、上手くできるかなあ? まだちょっと、現実でやるのには不安があるよ・・・。
真正面からぶつかるのが難しいようなら、注意をちょっと別にそらしながらチャレンジしてみるのも有効だよ。
注意をそらして・・・。うん、それなら僕にもなんとかなるかも?
慣れていくうちに注意を逸らさなくてもできるようになっていくから、どんどんチャレンジしていこう!
そっか。恐れていたり、避けてしまっている状況に対する不安の感情は、実際に行動して慣らしていけばコントロールすることができるんだね。
そうなんだ。この図を見てみて!

 

 

縦軸は不安の点数、横軸は時間を表しているんだけど、これを見てどう思う?
すごい! 不安の点数は、時間が経ったり、何度も練習することで下がっていくんだね!
でしょう? つまりこれが、「慣れる」ってことだよ!
これを実際に体験してみよう!
体験ってどうやればいいの?
前回と同じように、不安階層表を元にして、不安点数の低い行動を実際に5日間やってみよう!
ええと、それじゃあ、また一番不安点数の低かった「会議で上司に意見を聞く」ってところだね。
そうだね。会議がない日もあるだろうから、そんなときは別の行動・・・そうだね。「上司と話すときに目を合わせる」のを実践してみようか。
わかったよ! 緊張するけど・・・やってみる!
また来週報告を待ってるよ!

 

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