認知行動療法講座「練習:3つのコラム」/ 心理学講座「基礎指示理論」
新聞読解「消費税三度目の正直」
以下、記事の要約です。
「経済の回復基調を持続させ、さらには新しい成長軌道を生み出すために万全の対策を盛り込む」。
10日、首相官邸で記者会見した首相の安倍晋三は2019年10月の消費税率10%への引き上げに向けて「十二分の消費税対策」を講じると表明した。
7日には内閣府の一室に増税対策のためプレミアム商品券の準備を担う組織が新たに発足している。
総務省や厚生労働省、経済産業省などから20人ほどが急きょ集められた。
制度の詳細を決めるまで残り半月。「ぐずぐずしてられねえぞ」。官房長官、菅義偉がハッパをかけた。
「現行の8%から10%に2%引き上げる予定だ」。
19年度予算編成は、安倍が指示した10月15 日の臨時閣議が事実上の始まりだった。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- 安倍首相の強行突破が過ぎる
- 商品券の発想が甘すぎる
- 消費税を上げなければ
- 国民の気持ちとずれがありそう
まだまだ説明が欲しいですね!!
認知行動療法講座
就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。
前回、問題解決のため、マイナスな認知に挑戦していくコラム法についての紹介をしました。
今回は、最初の3つのコラムについて、例題を用いて練習しました。
コラム法の例題
●例題
あなたは、新しい職場に移ってしばらく経ってから、これまでなじみのない仕事を任されました。
わからないことが出てきて周りの人に聞こうと思うのですが、みんな忙しそうにしているのでつい聞きそびれてしまいました。
これが、今回の第一のコラム:状況です。
まずは、第二のコラム:感情について考えてみます。
この状況において、どのような感情が浮かんでくるでしょうか。
「不安」や「憂鬱」、「怒り」でしょうか? 浮かぶ感情は人それぞれで、正解があるわけではありません。
自分が感じるだろうと思う感情を書き出すことが重要です。
また、その感情の強さを100段階で書き出します。
その感情が全くない状態を0%、これ以上なく強い状態を100%としてパーセンテージで表現します。
今回は、サンプルとして以下のようにしてみました。
1)無力感 80%
2)みじめ 70%
次に、これらの感情が浮かぶ原因となった自動思考を探します。
認知行動療法においては、何か出来事があったとして、直接感情が浮かぶのではなく、それを自分なりのフィルターを通してみることによって感情が浮かぶと考えます。
つまり、同じ出来事であっても、一人一人「認知」は異なるということですね。
どうして、上記の2つのマイナスの感情が浮かんでしまったのでしょうか?
サンプルとして用意したのは、このような自動思考です。
1)どうして積極的になれないのだろう。こんな消極的では仕事が先に進んでいかない。
2)引っ込み思案な自分が情けない。仕事も人間関係も上手くできない自分は社会人失格だ。
第一~第三のコラムを使って、自動思考を見つけることができました。
次回は、これらの自動思考に含まれる、「認知の歪み」を探していきます。
心理学講座『基礎指示理論』
高田馬場にある就労移行支援事業所、リスタートの今日の教養講座は外部講師による心理学講座です!
テーマは、「基礎指示理論」でした。
「指示」は「命令」とは少し違って、「お願い・依頼」という意味を強く持っています。
お願いするとき、依頼するときは、その内容がクリアだったほうが、相手も受け取りやすいですよね。
ここで因果関係・相関関係という、ものごとの関連性を考える必要があります。
たとえば「暑い日が続くとアイスがたくさん売れる」という場合、暑い日とアイスの売れ行きに直接の関係はありません。
暑い日が続いたことによる影響でアイスがたくさん売れるということはありますので「相関関係」アリということになります。
一方「カフェインは睡眠を阻害する物質である」という場合、カフェインは覚醒物質であり、睡眠を阻害しますので「因果関係」アリということになります。
このように、相手から受ける言葉・指示に、因果性・相関性どちらがあるのかを考えて受け取ると、その内容がクリアになりますね。
これは認知行動療法でいう「認知の歪み」の是正方法のひとつでもあります。
自分の中の認知・歪みに因果はあるのかということを考えてみるのも、いいかもしれませんね。
次回は、1月8日(火)!「ボディスキャニング」という内容です!