ワークショップ「鉛筆を3万円で売るなら」/就活SST「選択理論の実践②『同期が先に出世してしまい、悩んでいる。』」

新聞読解「後世への教訓どう伝える 3.11の記憶」

以下、記事の要約です。

また3月11日がめぐってきました。

あの日のあの時間、自分は何をしていたか。多くの人が語れるでしょう。

あれ以来、私は毎年夏休み期間中、福島県の小中学生たちに、福島の復興の様子を広く人々に伝える工夫や努力について授業をしています。

ところが去年、福島県の先生から、小学生たちにとって、あの日の記憶はおぼろげになっているという話を聞きました。

驚きましたが、考えてみると、その通りです。

たとえば小学校5年生にとって、大地震と大津波が来たのは3歳の頃のこと。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 備えをしっかりしていきたい
  • 学校で社会科見学などどうか
  • クラウドファンディングなど良いアイデアだと思った
  • 8年はあっという間に感じる

あの日何が起きたのかを伝えていきたいですね!

就活SST

『ほ』『ぼ』で始まる懐かしいものは?

高田馬場にある就労移行支援事業所、リスタートの月曜3コマ目はAグループの就活SST!
今日もいつも通り、アイスブレイクの「朝までそれ正解」で始まりました。

「本気で逃げる」「棒でたたく」など様々なものが出てきましたが、
最終的に残ったのは・・・

Aグループ「防御する」

攻撃する、逃げる、防御する、と様々な意見が出ましたが、一番安全なのはどの方法なのでしょうか。

選択理論の実践

高田馬場にある就労移行支援事業所、リスタートでは、月曜日に就活SSTというプログラムをやっています。

前回に引き続き、例題を用いて、実際の社会生活の中で選択理論をどのように活かすことができるのか、考えてみましょう。

例題:同期が先に出世してしまい、悩んでいる。

状況
UさんはWeb広告やWebサービスを提供するIT系企業で営業の仕事をしています。

ベンチャー気質の残る企業で、昇進昇格は成果によるところが大きく、数年で課長になることも可能な制度をとっています。

さんも、実力次第で出世できることに魅力を感じて入社しました。

Uさんが新卒で入社して5年経ち、ちらほらと主任、係長と出世する同期が現れ始めました。

Uさんはそれに対して焦りを感じ、自分にはこの会社で価値がないのではないかという考えが頭をもたげています。

もしもあなたがUさんだとしたら、選択理論を使ってどのように考えることで、モチベーションを保って働き続けることができるでしょうか。

ポイントは以下の3点です。
①:Uさんの満たされていない欲求を把握すること
②:欲求が満たされない原因となっている考え方に気づくこと。
③:焦点を変えることで、欲求を満たせるようにすること。

解説

まず、Uさんの満たされていない欲求は力の欲求であると考えられます。

欲求が満たせていないのは、実力主義の会社で周囲が先に出世していってしまうから・・・と、いうように見えますが、実はこれだと外的コントロールの考えになってしまいます。

同僚と自分を比べた時に、同僚が先に出世してしまっている、ということは事実かもしれませんが、それは自分に価値がないことと同義ではありません。

他者に注目していても、自分に変えることができないところに焦点が向いている以上、自分は悩み苦しむだけになってしまいます。

自分が動いてこの状況から脱却するためには、「他者と自分を比較する」こと自体を見直す必要があります。

他者と比べることで自分の力を確かめようとするのではなく、以前の自分と今の自分を比べ、できるようになったことに注目してみてください。

そして、自分がこの先どうなりたいのか、理想像を明確にしておくことで、そこに至るまでの道筋を創造性で見つけていくことができます。

ワークショップ「鉛筆を3万円で売るなら」

高田馬場にある就労移行支援事業所のリスタートでは、月曜日の4コマ目にワークショップを行っています。

ワークショップでは、お題に対する柔軟な発想と、グループ分けされた際の「自分の意見を言う」ことと「他人の意見を聞く」スキルを磨く事を重点においています。

また、司会者は色々な意見を取りまとめるスキルを磨くことができ、発表者は取りまとめた意見を発表する事でプレゼン能力を鍛える事ができます。

今日のテーマは、「鉛筆を3万円で売るなら」です。

利用者さんの回答

Aグループ:「文豪が執筆に使用した鉛筆現物」

世界的に人気のある作家・村上春樹氏が、執筆で実際に使用した鉛筆を限定販売。

その鉛筆で、シリアルナンバー証明書にサインもいただきます。

滅多にサインをしないこと、実際に使用されたものであることで、ファンとしては手に入れたいものとなりますね。

ターゲットとしては、ハルキスト、文学好きの方々、村上氏の出身である早稲田大学へ入学したい方。

デメリットとしては、村上氏からの許可が得られないかもしれないこと。

鉛筆の収益を識字率向上に充てるなど、チャリティである旨をご本人にご理解いただく必要があります。

Bグループ:「誰かのために交換できる鉛筆」

B班は「価値があるもの」「交換できるもの」という二つの視点から議論がスタートしました。

「価値」に関しては、3万円の金の鉛筆などが挙げられましたが、買う人が少ないと想定され、現実的ではないとの判断。

「交換」に関しては、サッカー選手の握手券付き、商品券付きなどがあげられました。また、収益の一部を学習支援金、医薬品の基金に充てるなどもこちらに入ります。

金の鉛筆、得点付き鉛筆などは、自身のための鉛筆であるため売れ残りが想定されます。

一方、学習支援金に充てるなどの「誰かのため」になる鉛筆であれば、長期間販売できると想定され、購買層も広まるのではと考えられました。

スタッフからのコメント

「鉛筆を3万円で売る」ためには、消費者に納得してもらえるような付加価値が必要ですね。

今回の議論のポイントは、付加価値とその根拠の合理性です。

A班は限定品という希少価値、B班は社会貢献の視点から考えることができていました。

それぞれの根拠、メリット・デメリットと、デメリットへの対応策などを、発表までの時間でまとめられるよう、進行させていきたいですね!

 

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