問題行動、対人関係。。。原因はパーソナリティ障害!? パーソナリティ障害の分類と基準

社会適応に問題が起きやすい「パーソナリティ障害」。今日は大きな分類と、原因や診断基準をお話ししていくよ!

 

パーソナリティ障害 3つの分類

パーソナリティ障害は、A群、B群、C群の、大きく3つの分類に分けられるよ。
それぞれの特徴の詳細は、明日以降お話ししていくよ!

【A群】 発言や行動が奇妙・不可解

こちらのグループは、感情が乏しい、他者との関係・周囲への無関心などが特徴だよ。
A群は、細かく3つに分類されるよ。
まず、他人は悪意を抱いていると考えがちな「妄想性パーソナリティ障害」。
他人への疑念・不信が特徴だよ。
「統合失調質パーソナリティ障害」の場合は、非社交的で孤立しがちみたい。
そして、自分に魔術的な力があるなどと思い込む「統合失調型パーソナリティ障害」。
統合失調症へ発展する場合もあるよ。

【B群】 感情的で移り気

演技的、感情的なのが特徴だよ。
こちらは、さらに細かく4つに分類されるよ。
まず、注目を集めたがる、演技的な「演技性パーソナリティ障害」。
目立つような行動・恰好をすることが多いみたい。
「自己愛性パーソナリティ障害」は、しばしば自己中な人だと捉えられていることが多いよ。
「反社会性パーソナリティ障害」は、衝動性や思慮に欠けた行動が多いよ。
そして、「境界性パーソナリティ障害」
気分の波が激しいのが特徴だね。
このグループは衝動性が強いことが多く、薬物依存などの問題につながることも多いよ。

【C群】 内向的で不安が強い

こちらは3つに分類されるよ。
まず批判を恐れ親密な状況を避けがちな「回避性パーソナリティ障害」。
自分で判断できず他責的な場合は「依存性パーソナリティ障害」のこともあるね。
そして完璧主義が強すぎる「強迫性パーソナリティ障害」。
几帳面な部分が強すぎる場合だね。
こちらのグループにあてはまると、うつ病や適応障害を発症しやすいよ。

パーソナリティ障害の原因

パーソナリティ障害が発症する原因としては、持って生まれた性格や体質、遺伝が関係があるとは言われているよ。
そうだね。発症しやすい性格、というのは持って生まれるものだもんね。
ほかにも、幼少期に虐待を受けた経験がある人、母親との愛情形成がうまくできていなかったこと、なども関わっているようなんだ。
周囲の人など、環境的な要因もあるということだね。
そう。衝動性などは、脳の神経物質であるセロトニンの機能低下といわれているよ。
脳の機能の問題もあるんだね。
そうなんだ。ただ、原因ははっきりとこれだとはまだわかっていなくて、究明が急がれているよ!

パーソナリティ障害の実際

パーソナリティ障害を発症していても、本人が問題と思って医療機関を受診するのはわずかなんだ。
本人は治療が必要とは思っていないのがその理由として大きいんだよね。
そう。うつ病、社交不安など別の疾患で受診して、その原因を探るとパーソナリティ障害だった、ということもあるんだ。
なるほどー。精神症状、薬物乱用とかの症状で受診することもあるみたいだね。
そうだね。ほかにも、離婚・失業や孤独感など、対人関係での問題が起きてしまって、助言を求めて受診することもあるよ。
お医者さんはどのように判断するのかな?
自分と他者をどうとらえているか、自分への否定的な言動にどう対応するか、といったところがポイントになるよ。
ふむふむ。
まず、自分と他人とのことを、事実に基づかない形で捉えている場合、パーソナリティ障害の可能性があるとされるよ。
他人は悪意を抱いている、自分が秀でている、などの認知の部分が現実的でない場合だね。
そう。次に、自分の考えや行動が適切じゃないということ、それが望ましくない結果につながっていると理解していても、その考えや行動を変えようとしないこともポイント。
対人関係が問題だとわかっていても、自分の行動や考えを変えられない、ということだね。
そういうこと。本人だけじゃなく、周囲の人からの声も、診断の参考として大きくかかわってくるよ。

 

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